尼崎の県立尼崎総合医療センター。


県立尼崎病院と県立塚口病院という尼崎市内に立地した県立2病院が統合して昨年7月開院。病床数730と現在のところ県立病院としては最大。民間病院の事務長にあたる管理局長も県部長級の10級職となっている。


旧県立尼崎病院の院長から引き続き当センターの院長を務める藤原院長の挨拶。救急対応は一次・二次・三次の区分のないER総合対応。これが世界標準だという話も。


米田管理局長から病院概要の説明を受けた後、質疑応答。

私からは当院が730床と今後開院する姫路の県立病院の740と似ていることから現在の病院規模の経営面での評価と人事・管理面での評価について質問。

診療科別患者数




患者居住地


患者世代。

高齢者が中心となっていることがよくわかる。

決算、経営指標も開示されていたが、新規開院であることもあり大赤字で誤解を与えてもいけないのでここでは控える。

病院用地は尼崎市が無償提供している。入院・外来とも7割を超える利用者が尼崎市民。市立病院を持っていない同市だが、あった場合の公立病院の赤字や一般会計負担額を考慮すれば無償提供をはるかに超える立地利点があると思う。県立病院の立地の偏在について改めて考えさせられる。

その後、施設見学。

全手術室の様子が見えるモニター室


心臓手術室。ハイブリッド、ロボットなど最新鋭の設備。


放射線治療室。これまた最新鋭のIMRT(強度変調放射線治療)装置を2台設置し、ガン治療等を行っている。ここまで強い放射線を照射できるようになると専門の陽子線治療施設が不要となるほどだそうだ。


最新鋭のドクターカー。大きい。


内部。手術対応も可能という。約8000万円!


屋上のドクターヘリ発着用ヘリポート

その後、尼崎市園田のコープこうべのコープ園田。




事務所入口


コープこうべ第一地区の田中本部長のご挨拶




尼崎市社会福祉協議会の鎌田次長から「そのっこ夕焼け食堂」の取組について説明を受ける。

『地域の子どもの居場所づくり』支援するため市社協園田支部、NPO法人愛逢、コープこうべ、特養老人ホームけま喜楽苑、行政などで「園田地区子育て支援連絡会」を発足させたことからスタート。

不登校児童の発生の背景やネグレクト(育児放棄)で朝食を食べないといった事例があり、子どもの集う場として、27年末に「年末年始みんなでお昼ごはん会」を実施。


近所の方から米や卵の現物寄附があるなど支援の輪が広がる。

定期的に『そのっこ夕焼け食堂』として実施することに


兵庫県のふるさと納税の寄付金の交付対象となり、テーブル、炊飯器などを購入したという。






地域2ヶ所目のコープこうべの取り組み

生協実施らしく販売期限切れ(消費期限切れではない)の食材などの入手が容易で豪華な食事になっているという。こちらは親子参加が多いそうだ。


貧困対策として昨年大きく流行った『子ども食堂』だが、貧困対策に特化した団体などでは、参加者へのレッテル張りなどで参加者がためらい、参加者の減少で実施が困難になっている団体も増えているという。

こちらの団体も『メディアでは貧困対策というが、子どもの居場所作りが本来の目的だ』と繰り返し言っておられた。




現場見学。県助成金で購入した炊飯器、テーブルなどの説明も。

その後、宝塚市の県宝塚総合庁舎。県阪神北県民局、宝塚健康福祉事務所・伊丹健康福祉事務所の所管事務調査。


県宝塚総合庁舎


村上阪神北県民局長の挨拶


事務概要の説明

私からは伊丹健康福祉事務所で先駆的に取り組まれている『栄養管理連携パス』(病院・介護関係施設の療養者の栄養管理の個別情報ファイル)の運用に関して、今後、病院から在宅医療へのシフトに伴い、家庭での栄養管理が重要になっていくとの観点から質問。

在宅で怖いのは誤嚥性肺炎だろう。とろみのない汁の食べ物で、気管支から胚に入ってといった感じで、体力のない人が在宅で肺炎となると生死に関わる。そういった栄養指導が病院や施設、在宅で同じデータで行われるようになることは大切だ。

昨日、リハビリテーション中央病院で父のことを思い出したと書いたが、実は当時、散歩の際に勝手に父の好きなたこ焼きを食べさせたりした(昨日はそのたこ焼き屋も見つけてびっくり)。そうしたことが誤嚥性肺炎につながったと推測されるので、素人の判断が怖いこと、肺炎の怖さもよく知っている。

終了後、県庁に戻る。控室で県警本部のI調査官から県道姫路停車場線、下寺町以南の交通改良提案について説明を受ける。現場調査で歩行者を巻き込んだ事故が発生していることも判明している。残念だが、従来のように二車線とも右折が出来るように戻すのは断念。あとは渋滞が少しでもなくなるよう北側優先の信号時間の運用で対応してほしい旨伝達。