暦通り勤務の方をはじめ今日からゴールデンウィーク入りの方が多いと思う。今年、私が直接聞いている最長の人は11連休。例年に比べて少ないという話もあるが、それでも凄い。私が知る最長は姫路ではいつも同じ企業。この間、生産ラインを一斉に停める伝統だ。

一方、自営で自由に設定する人は除いて、最短の人は友人のYくんで週1日の定例の休み以外にプラス1日。彼は毎年盆も正月も殆ど休みがない。会社全体がそうなっているという。ちなみに給与は両者とも例月と同じだ。

いろんな格差がある。特に労働の世界の格差は拡大の一途だ。国政では法律を改め、残業代もなくし、派遣も増やしていこうとする流れ。国会が決めること、つまり有権者の選択の結果と言えばそうかも知れないが、本当に日本で果たしてそれでいいのかと思う。

また、地方政治関係で言えば、統一選を終え、様々な情報が入ってくる。先輩のメールで知ったのだが、北海道の浦幌町議会議員選挙では告示日を迎えたが、欠員1のまま午後5時を迎え、立候補が締め切られたという。

『出馬すれば誰でも通るのだがそれでもなり手がいない。 定数9で欠員2になると補欠選挙を行わなければならないので無理矢理、元消防団長を説得して出馬させ補欠選挙を回避するという顛末。 地方議員のなり手不足は本当に深刻だ』(原文ママ)

現職の議員らが走り回って、告示の前日に無理矢理一人を説得して立候補させ再選挙を回避。ここまで頑張っても、あと一人は埋まらず、定員割れのスタートとなったという。現職がライバルの新人を探す…。どこかの社会主義国か。
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法律上、定員割れの数が定員の6分の1を超える場合、再選挙をしなければならないとしているようだが、もとより法は成り手がいないことを想定しておらず、私もそんなルールは覚えてもいない。

こうしたこところが過疎化や人口の減少、担税力の減少で今後ますます増えるのだろう。これまでも地方議会は競争率の観点では都市部ですら低倍率。2倍を超えることはまずない。つまり成り手不足は今に始まったことではない。その出馬コストを知る人は簡単に出馬できるものではないことも知っているはずだ。

特別職と、一般職の公務員試験と比べるべくもないが、ちなみに兵庫県警の採用試験の場合、一次試験の倍率が6倍を下がると質が顕著に下がるという。だから倍率を上げるために様々な努力をしている(全国同じ。たから無理をして集める弊害もある)。倍率としては恥ずかしいくらいの差がある。

また、近年、兵庫県議会を筆頭に地方議員を職として揶揄する評価で埋め尽くされている。今後は競争率はおろか、成り手を探す必要がある自治体が益々増える。

上記の浦幌町でも今回から定数を11から9に下げてこの結果。単なる人口減に伴う人口比ではなく定数を議員一人あたりの税収額に比例させるなどの大胆な定数の考え方に変えないと定年後や政治を副業とする人だけの世界になる。

定数を減らす弊害を言う人もいるが、少なくなっても成り手が競争する環境であれば成り立つ。競争環境では耳を傾けるから。不人気で成り手がなく成果すら問われないことが、声が届かないという観点では影響があろう。

表も裏も含めた実際の支出や負担に見合う、家族も含めた負担も多いから無投票でも出る人がいない。客観的な人がこうした指摘をしないと、見合う人しかこの職にいなくなる。このままではいつまでも縮小均衡が続く。


神戸新聞

神戸新聞でベタ記事になっていた。成り手のない仕事というのは同じ仕事をしているだけに寂しい。

劣化させて溜飲を下げるという話は悪循環で終わりも見えそうにないが、本当にそれでいいのか。