バンコク市内から郊外、チャチューンサオ の工場団地へ。県経済訪問団と一緒に姫路市に本社のある早川電線工業㈱の子会社ハヤカワエレクトロニクスタイランド㈱を訪問。経済訪問団には姫路のポンプ・モーターメーカーの三相電機㈱からも社長が参加されている。






訪問議員団の石井秀武幹事長が全体を代表して挨拶。右は現地法人の小島社長。


ワイヤーハーネスの設計・製造・販売を中心とする企業で、バンコク兵庫県人会の会長企業。

早川電線工業HP

早川電線は1987年という比較的早期にタイに進出。先行して進出したシャープと取引があったので声をかけられたことが進出の直接の理由。最初は日立との合弁企業だったが、日立が途中で撤退したため82%出資している(残る18%はタイ人の個人出資者)。進出の際にタイのBOIの認証をとっておくことを勧められたため認証をとった。

現在、第一、第二工場を合わせて従業員は1300名。日本人は5人。タイ人の雇用を考えると勤勉さがあげられる。うちの従業員は95%が女性。全員タイ人。東南アジアは女性の方がよく働く。第一工場の離職率は年1%と低い。労働者不足が言われるが、従業員の確保対策はここでは実は何もしていない。組合も賃金への言及はあるが離職対策等の要求はない。 給与が高いとかもなく、敢えて言うならエアコン入りの部屋があることぐらいかと。特に30代以上になると辞めなくなる。昨年最低賃金が上がってどこで働いても同じような賃金条件となっているが、タイ国内企業では、正直な話最低賃金以下でやっているところもまだある。日系企業ではそんなことはない。

日系金融機関は金利が高く、タイ国内金融機関に負ける。預けるにしてもタイ国内の銀行のほうが利息が高いのでそちらで運用するのでは。

数年前のタイ洪水の被害は受けていない。同業で被害を受けたところもあった。現在、北の工業団地へ移転する動きもある。また、タイ国内を中国からのリスク回避先として進出する企業も。

私も質問。姫路市内の旧工場をはじめ日本国内から製造拠点を海外に移す流れは円安に振れても今後も同じなのかと。YES。今後も南米などへの進出も考えておられるようだ。人件費の安さに勝るもの…。

工場見学


自動車用ワイヤーハーネスの製造。手作業である。


通電検査


完成品。車や家電製造メーカーに納品され、部品として組み立てられ、最終製品化される。



複雑な少量オーダーハーネスの製作も手作業



その後、再度質疑応答。


その後、バンコク兵庫県人会主催の経済訪問団交流会。夕食懇談。


バンコク兵庫県人会の小島会長のご挨拶。2005年に井戸知事がタイを訪問した際に、県人会設立を小島さんに働きかけたという。現在約200名が会員。今回は約30人が参加下さり、約60人という大きな交流会となった。タイ進出を考えている企業にとっても生の声を聞ける貴重な機会となった模様。

県人会にはハヤカワのほか、福崎町に本社のある超合金金型のサンアロイ工業㈱の現地駐在員の方や姫路出身の方も多くおられ、白鷺中とか、姫路工業高出身とかローカルな話題で故郷を懐かしんでおられた。中には終の住処もタイという方もおられるほど住み心地がいいとの声も。とはいえ日本のような四季があるところに戻りたいという駐在員の方も。様々である。





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