福岡県議会


「飲酒運転撲滅運動推進条例」について生活安全課の碇課長補佐らから説明を受けた後、質疑応答。


福岡県の飲酒運転事故件数

福岡市職員の飲酒運転で3人の子どもが亡くなるという悲惨な事故が起こったのは平成18年3月。その後、飲酒運転に対する厳しい意識が高まったと思ったら、23年2月に高校生2人の死亡事故が起こった。そこで県議会として飲酒運転に対する「飲酒運転は絶対しない、させない、許さない」という意識を定着させると共に飲酒の要因となるアルコール依存症等の予防措置を講じさせ、治療促進を図るため条例を提案。議員提出条例である。24年2月に成立し、同9月全面施行させた。

家族や知人が飲酒運転を行う恐れがあるときは警察に通報する努力義務を課すと共に下表のようなアルコール依存症対策を過料(行政罰)によって義務付けている。



死亡事故後、県警の飲酒運転取締は重点的実施してきたが、検挙数は減らず、議員側が対策として罰則付きの内容等を考えたという。アルコール依存症の飲酒運転比率がどの程度かのデータは詳らかでないという。

24年の飲酒運転事故は、条例提出前の23年比3割減となったという。

その後、県産農産物の輸出促進について調査。


園芸振興課の橋本輸出促進室長らから説明を受けた後、質疑応答。



福岡県の輸出促進体制。福岡農産物通商はJAグループと設立した第三セクター企業。


輸出実績の推移。23年度8%減となっているのは福島原発事故による風評被害の影響。

輸出先の最大の市場は香港(約半分)。香港では平成4年から13年までアンテナショップを設け、進出の足掛かりとしたほか、現在は台湾、シンガポール、タイをはじめ、八女茶などはドイツ、カナダ、アメリカなど欧米への販売拡大を図ろうとしているという。日系販売店でのフェア開催やバイヤー招聘などのほか、風評被害対策として現地ブロガー試食会を開催するなどの促進活動を実施している(フェア開催は基本的に民間の輸出業者が実施しているが、販売額の5%を「試食代」で補助するなどして支援している)。

先日、神戸ビーフの偽物が海外で出回っているという報道があったが、香港では、県産のブランド苺「あまおう」に似せた名前の「あうおま」で販売されている苺があったという。大使館と連携して対策を立てているという。