「<大阪・高2自殺>橋下市長、入試実施なら「予算執行せず」(毎日新聞)

教育委員会が入試を中止すると言わなければ、市長が次に提示すると思っていた施策が上記の予算執行を認めないというもの。先日の当日記に書いてから要求を降ろすどころかエスカレートさせてしまった。予算執行は首長の専権ではあるが、事務権限が首長ではなく教委にある今回のような場合は、禁じ手にも例えられる最終手段でもある。

一方、周辺といえば、維新幹事長の府知事が府立高の体育科定員を急遽増やすよう府教委に指示したそうだ。諫めるのではなく側面支援だ。「ふわっとした民意」を重視すると言ってきた人たちである。学校や教委の対応と世論のズレがあると、強く出たのかもしれない。しかし、受験生を人質にとってしまう形になり、逆に世論受けがかなり悪い。また、今朝のテレビに出ていた現役在校生のインタビューもかなり辛辣な市長批判だった。後輩が入って来ないことは自分たちが否定されていることと同じなのだろう。共同責任の範囲が自殺に追い込んだ顧問や校長ら教員からいつの間にか、責任のない受験生や在校生にまで及んでしまっている。だから反発しているのである。

明らかな市長の判断ミスだと思うが、誰も軌道修正させられないまま、強権発動を提示せざるを得ないところまで逆に追い込まれている。彼のことだからまた逆転して勝つかもしれない。しかし、本当に教委に入試を中止させたとしても、予算執行権を振りかざしたことや無理を通したことは失うものも多いだろう。今回のような判断は今後効いてくる。さてどうなるのだろう。

「大人の失敗、背負わせて良いのか…橋下市長の対応に疑問 桜宮高2自殺」(産経新聞)


本日は1月17日。阪神淡路大震災発生から18年目を迎えた。NHKの夜のニュースをみていても、全国的な扱いは随分と小さくなった。県議になって六甲荘や兵庫や長田区を通る機会が一定あるので当時を思い起こす機会が度々ある。私の成人式の年だった。私ももうすぐ39歳になる。時間がたったと言えば経った。だけど個人的にはそんなに経っていない気がする。こんな世界にいるので、自分はまだ若いと思っているのかもしれない。