テレビで姫路の網干で放火、死者も出ているとの大きな報道。心配である。そういえば最近のテレビをみると、ワイドショーは芸能人のオセロ関係の話で独占状態。事実関係は詳しく知らないが、占い師による洗脳とか。好んで見るつもりはないが、あまりにずっとやっているので目や耳に入ってしまう。一般的な自然科学の摂理では説明できない事象をその存在が明らかでない何かで見事に説明し、それを信じさせ洗脳していく。占いも当たれば自然科学を超えた予言の的中であり、それが重なればどんどん洗脳されていくのか。

しかし、行きつく果てが親や勤務先とも縁を切ろうとするほど狂信するに到るというのは怖い。平日の朝のテレビでは必ずといっていいほど占いコーナーがある。毎日各局の分を見て参考にする人もいれば、逆にまったく見ずに占いのコーナーになるとチャンネルを変えてしまう人もいるらしい。とはいえ大半の番組で占いコーナーがあるということは好きな人のほうが多いのだろう。参考程度に見れば問題がないと思うが…。

こうした話は芸能人だから大きく報道されるだけで、一般人では占いに限らず同様に洗脳されて困っている親御さんはごまんといるのだろう。以前から洗脳ということについては関心を持って見ているが、洗脳は英語のbrainwash(ing)が語源だと思っていたら、調べてみると中国語の方が先で、brainwash(ing)は中国語の直訳ということだ。

政治関係では、野田総理と自民党の谷垣総裁の極秘会談との報道。実際に会ったかどうかは知らないが、野田さんは損はしていない。また、この2人の政策に限って言えばそんな差はないと思う。消費税の税率で解散なんて、そんなはずもない。

経済関係ではAIJ投資顧問の約2千億円のファンド(基金)が実際は1割強の約240億円に減っていたという報道。現実には、証券取引等監視委員会による同社への検査の過程で、投資一任契約に基づいて行う顧客資産に毀損等の疑義が生じており、金融庁から業務停止命令が出された。どんな投資をすればここまで減るのかよく知らないが、あるサイトによれば、AIJ投資顧問の経営者は大手証券会社出身者であり、営業のプロだが、運用については素人だったと書かれていた。

AIJに運用を委託していた厚生年金基金は兵庫県内にもあるようだ。資金運用としてはケイマンという租税回避地にファンド(私募投信)を置き、市場デリバティブ等で運用していたという。下記のAIJ投資顧問株式会社 第22期事業報告書(監督官庁である金融庁関東財務局に提出された報告書)では、損失等の発生の実態は全くわからない。株式会社として決算をする際に必要となる監査では預金などを含め金融資産については金融機関の残高証明書が必要となる。残高証明書に問題がなければ、通常の監査は通ってしまう。もし監査をしてもオリンパスがやっていたように損失を第三者に「飛ばし」をするという手法で、簿価による残高を証明させれば監査法人のチェックもくぐりぬけられたという実例もある。いずれにしろ投資に充てている運用資産は「時価」であるということがわからなければ、運用資産が実勢価格でない財務諸表では、チェックができない。これには民間法人や公益法人も同じこと。最近は公益法人の外国債の運用やその時価評価なども明らかになってきた。投資顧問の情報公開がこれでは話にならない。

多額の資金を運用を依頼してきた側は運用実績や何らかの証明等をもらっていたのかもしれないが、これほどの損失を隠してこれたというのは驚きである。社保庁OBのかかわり等も報道されている。いずれにしても、企業年金の原資が毀損する可能性があるということは大変なこと。実態解明が急がれる。

AIJ投資顧問株式会社に対する行政処分について(金融庁関東財務局)
AIJ投資顧問株式会社 第22期事業報告書