神戸の県庁。県議会文教常任委員会の管内調査(東播・淡路)。県内を5地域に分けて実施しているが、今回が最後。まず加東市にある国立大学法人兵庫教育大学附属小学校。


大学本体の加治佐学長から説明を受ける。教員・保育士就職率は80%と全国1位、教員のみの場合75%で2位、就職率は96%(いずれも2011年3月卒業者)。教員になれる学校として4年間の就職支援計画による多彩な支援を実施している。教育関係者の来訪は多いが、政治関係の調査は少ないため、自ら説明に来られたという。


その後、附属小学校の田中校長から説明を受ける。その後、質疑応答・意見交換。様々な点でネット等ではわからない事項についても勉強になる。その後、授業見学。


英語の授業中。他の義務教育校に先行して英語教育を取り入れてきたのでその効果等を検証しているという。


机の並びに特徴も。


その後、同じく加東市の(財)兵庫県体育協会 兵庫県学校給食・食育支援センター。


西向所長から事務概要の説明を受ける。学校給食用物資の供給(県内の学校給食の米【全兵庫県産】82%、パン87%、副食17%を当センターが供給。市町が調達主体)、食育支援活動等を実施している。大量一括購入のため当センターを通して購入したほうが安くなる可能性はあるが、自治体によって独自の地元調達をしているところもあるので100%になっていないようだ。


残留農薬をはじめ食品検査も実施しており、昨年10月からは放射性物質の検査も実施(外部委託)している。倉庫の見学も。

その後、加西市の県立播磨農業高校。文部科学省の「農業経営者育成高等学校」に指定されている。


清瀬校長から学校概要の説明を受けた後、質疑応答。※手前の花は草花デザインコースの生徒の作品。

全校生337名の男女比は142・195人。特に園芸科は女性が多い。今年度の入試の合格率は75.9%と倍率は高い。今年度の進路希望状況は就職66.3%・進学33,7%。現在59名の就職希望のうち58名が決まっており、内定率は98%を越えている。ただし、就農率(就農進学者を含む)は昨年度卒業生で17.8%と昔に比べて落ちてきている(22年度15,2%)。就農希望者は多いが、就職先の受け皿が減って来ていることが低い理由という。加古川の県立農業高校との違いはここが大規模な「農業経営者」を育成することに主眼を置いているところという。農業への就職希望者は多いものの就職の受け皿が少ないことが残念と。


その後、現場見学。靴をビニールで覆い、牛舎等を見学。家畜伝染病予防法に基づく防疫措置。この牛舎の10キロ圏内の加西市には県立農林水産技術総合センター­があり、「但馬牛」の主要な種牛がいるため、口蹄疫等の感染を防ぐ防疫体制については特に厳しくしているという。

小雪が舞うこの冬一番の寒さ。鼻水が出る。


共進会で1位をとった乳牛。他にも多くの但馬牛も飼われていました。

その後、小野市の県立小野高校。


足立校長から説明を受けた後、質疑応答。その後、学校見学。職員室で私の高校時代の担任柴田先生が放課後の個別指導をされておられた。話振りも何も昔と同じ。変わっておられない。3年生の学年主任をされているそうだ。

平成27年の高校入試から北播学区と東播学区は統合される。地域や文化圏が離れているのでこれまで難易度の似通った学校間での相互乗り入れ等は少ないとか、あまり影響はないとなどと考えている人もいるかも知れない。ただし、その備えを怠り、違った結果が出たときに、あとの祭りということにもなりかねない。一度固定化した人気はなかなか変わらないことは、学区固定化のメリットを享受してきた学校こそが知っているはずである。高校の公的かつ相対的な第三者評価はない。評価を行うのは進学実績やその学校の指導内容を評価する民間の塾、その影響を受けた生徒や保護者である。

「先即制人、後則為人所制」
以前の調査の時にも書いたがすべて校長の取り組み如何である。