文教常任委員会の阪神地区管内調査2日目。伊丹市。今年4月開校予定の阪神昆陽高校(多部制単位制普通科)・阪神昆陽特別支援学校(高等特別支援学校・職業科)を訪問。現在も急ピッチで工事中。


両校の校長を兼ねる尾崎校長から概要説明を受ける。これまで設置条例等の審査を実施してきており、凡その学校概要は把握されている。

全体の校長は尾崎校長1名だが、教頭はそれぞれに配置。ただし、特別支援学校には別に校長職(級)の副校長を配置する。一体設置の概念からこうした体制をとっているが、今後は実際の開設後にどのような形態が理想かを実態に即して見直せば良いこと。今はこれでよい。


全体計画図


建築現場の視察

その後、神戸市東灘区の県立東灘高校。まず、授業見学。


化学の授業


漢文の授業。懐かしいですね。今でも私は漢文は好きです。


その後、澤田校長からパワーポイントで学校概要について説明を受けた後、質疑応答。

校長はじめ幹部職員の挨拶が体育会系の規律あるもの。20、30歳代の教師が全職員の半数を占めているという。元気で若々しい学校でもある。生徒の皆さんも真面目に学んでいた。赴任後、校長室で生徒との個々面接を実施したという校長。全員となると大変だが、生徒の側が校長と直接面談することに驚き、保護者にもその話が伝わるという。学校は学校長の姿勢で雰囲気が決まるというが、まさにそのとおりである。

その後、灘区の県立美術館。

屋上にカエル


簑館長から説明の後、質疑応答。

簑館長は金沢21世紀美術館の初代館長として成功を収めた実績で有名。「子供のときに美術館に行ったことのある親は子供をつれてくる。行ったことのない親は子供をつれてこない」というアメリカでの調査を踏まえ、金沢ではまず子供に足を運んでもらう取り組みをはじめたという。親子で来てくれる県立美術館でありたいこと、リピーターになってくれるための方策を様々な形で実践している。そうした実例を勉強。安藤忠雄さんや矢田神戸市長等への直訴による改革など、普通の館長ではできないことを実践されている。美術の世界でも人脈が生きるようだ。


その後、神戸市垂水区の県立視覚特別支援学校。


中塚校長から説明を受けた後、質疑応答。

県立視覚特別支援学校は幼稚部から高等部までの全校生徒は48名(姫路市からは6名)。うち8名は併設の寄宿舎に入っている。常勤職員は77名(約20名の非常勤職員も)。

明治38年に私立神戸盲訓院として開設され、現在は、県立として唯一の視覚特別支援学校となっている(以前は未熟児網膜症で視力を失う人も多かったが、医療の発達で減少してきたこと、地域の学校に通わせる事例も増えたことで、過去には150名ぐらいの生徒がいたこともあるが現在は減少しているという)。視覚障害教育のセンター校として各種相談窓口ともなっており、毎日3件ほどの相談を実施しているという。


読み上げ専用ソフトや点字プリンターなどがある教室。特殊な点字プリンターの印刻も実際に見せていただいた。1台200万円するという。最近は弱視の方などには、タブレット型の端末で拡大したり、音声化して本を読んだりすることもできるという。


鍼灸・あんまなどの職業訓練ができる教室や点字の本・辞書などがある図書館などを見学

人数が限られているため市町ではなく県立の学校として設置する意義があり、重要な役割を果たしている。近畿では公立の9校があり、相互交流をしているそうだ。視覚障害のある方とは父の行いも見ており、子どもの頃から一定の感覚を勉強させてもらっている。こうした学校を卒業した生徒の皆さんが社会に出て活き活きとして生活できる国にしなければならないと思う。

その後、中央区の県庁へ。これで2日間の日程は終了。