青野運動公苑訴訟の敗訴を受けて新聞各紙に報道されている。一部には、本18日に105億円全額を「企業庁」から支払うとの内容も。昨日の当日記で一般会計ではその支払いは難しい趣旨のことを書いた。支払いのためには基金の取り崩しが真っ先に浮かんだが、そうではないようだ。

この点について、突っ込んだ内容の記事は見られないし、わからないと思うが、これは企業庁の所管する公営企業会計の一つ「地域整備事業会計」の資金のことだろう。県は平成18年度以降、県内外のあらゆる資金を県債償還のための基金「県債管理基金」に集約し、実質公債費比率の算定に影響を与える基金の積立不足率を改善してきた。これまで300億円を超える企業庁の管理基金も、県債管理基金に集約されたこととなっている。普通に考えると、現時点では基金を取り崩さないと出せないのではと考えるのだが、そうではなかったということである。

実は、集約分とは別に「地域整備事業会計」には約100億円の資金があり、これについては一般会計との複雑な貸借関係に含まれず、基金の算定にも使っていなかったのである。新たな金融機関の借入れや起債によらずとも支出可能な現金である。私はこの100億円について以前から注目していたが、財政健全化団体に陥いるかどうか、そうしたぎりぎりの緊急時に活用を考えてのバッファだったと認識している。今回の賠償でこれを活用するということであれば、緊急時に活用できる一定規模以上の現金化可能な財産は私の理解では他には見当たらなくなった。虎の子を使うということである。

報道では過去の信託事業の遂行の責任を形式的に問うているが、当時の責任者は、今はその任にない。また、当時の議会の議決を経てのものであり、過去の責任者に法的に責任を問うことは現実としては難しい。問題がこれ以上先送りできなくなった時点、今の住民がその大きなツケを支払うことになった。過去の施策運営の責任を問うことは簡単ではないが、何でも先送りした方が得という損得勘定を改める仕組みを考えないといけない。

いずれにしろ、現予算で定められてない支出のため、このままでは支出できない。支払いを実行するためには臨時議会を開き補正予算を議決するか、議会を開かずに知事の専決処分で執行するかである。議会で説明する必要があるのは当然のこととして、遅れても高い利息が増えるだけなので、「急施を要する」場合としての知事の専決処分もやむをえないが…。いずれにしろ会派執行部が対応すべき事項であるため議会に確認。

昼食は野里商店街の町家風食事処「河童」。その後、来客対応など。その後、播但線、神戸線を乗り継いで舞子。徒歩で舞子ビラ。

県内の早大出身の教育関係者で組織される「早稲田大学兵庫県稲風会」の総会に来賓出席。退職された80歳のOBから大学を卒業したばかりという若手まで多くの方と懇談。私も県議会文教常任委員会の取り組みや他府県の県立高校の改革内容等を含めて挨拶。


会長の県立三原高校 水田校長先生の開会のご挨拶


杉本元教育次長の乾杯のご発声


母校でもある西脇工業高校で駅伝を担当している前田泰秀さん。箱根駅伝でも快走した


夢前高校でソフトボール部を担当している構真吾さん。ソフトボール部で日本ハムにドラフト指名された大嶋くんを後輩に持つ。


来年から仁川学院に赴任するという水泳部OBの川崎晃尚さんの校歌&エールで散会。