こんばんは。





感想、一応最後です。





  

こちらは前回の記事。






今までの作品を丁寧に掬い上げながらの佐藤健考察。ふふ…推しが褒められるって単純に肌に良いわぁ…。








金払っても何ら損の無い最高バラエティの香り…最高バラエティの香りがするぞ、たけノブの二人よ…マジあざます潤いいただきます…まだ出発してないのに最初から面白いwwww






さぁそれはそれとして感想である。




これまでのBeginning感想。
 


  



 




以下、感想と言う名の、しがない地方主婦・佐藤健ヲタの心の叫びです。盛大にネタバレしています。ご了承いただけた方のみお進みください。






やっとこれに言及できる…。






あまりに、あまりに美しく、儚く、胸深くを突き通してくる切なさに。観ながら身動きすらままならない、二人のシーンでした。




緋村の頬の傷は、それを付けたのが清里だとはさすがに巴も知らぬことであるはずで。そしてこの時緋村の側も、腕に抱く愛する人がこの傷を付けた侍の許嫁だったなど、想像し得るはずもなく。なのにまるで引き寄せられるように巴はその傷に触れ、剣心はそれに手を添える。







宿命に導かれ磁力のように否応なく強く引き付け合ってしまった。こんな時代でなければ決して出会うことのなかったはずの二人が、互いの人生に、分かちがたい深度で繋がれてしまった。楔が打たれたように。あまりに深く。




朝。人斬りになってからおそらくずっと床につくことなく過ごしてきた緋村が、ここで初めて伏して眠っている。微笑みながら自分を見つめ静かに去る巴に気づきもせず、子どものように、夢の中で。






そして終わりの始まりへと。






巴の思惑を知り、日記でその残酷な真実を知り、亡霊のような、骸のような目で足を引きずりながら進む姿。あの鬼神が。人斬り抜刀斎が。同じ人間とは思えぬ様で歩む、そこに容赦なく矢は射られて。




観ていて涙を止められなかった。次々に襲いくる攻撃を、恐らくはただ反射だけで何とかかわす姿。何度観ても私はここで、泣かずにはいられなかった。やめて。もうやめて。剣心をもうこれ以上、もう誰も彼を傷つけないで、と。




けれど彼は罪の報いを受ける。最も辛い方法で。




 


剣心は十字傷がある限りずっと、ずっとかなしい人で。多くの命をその手にかけてきた、その罪にずっとずっと苛まれて。だから二度と人を斬らないと誓うまでになった。




その傷と闇と償いに私たちは心揺さぶられるけれど、だけどやはり抜刀斎は幾多の命を奪った加害者であり殺人者である事実。




国のため、志のためにと美辞麗句を掲げても、決して戻らぬ犠牲を積み上げてきたその事実は、消えることは無く。その報いを彼は、受けざるを得なくなる。それがFinalでありBeginningだった。同情に値する背景があろうとも、それはそこで犠牲になる誰かには関わりのないこと。






新撰組の、そして抜刀斎の禍々しいほどの美しさ・圧倒的な強さは危険だ。私たちはその美しさに酔いしれてしまうから。やっていることはテロリストと変わりはないのに。命を奪われた側にとって、その加害者の見目が良いか悪いかなど何の問題になるだろう。




罪は罪として厳然とそこにある。消えることはなく。






辰巳と相対する巴がボロボロなのに壮絶な美しさで。そしてその巴の胸に刻み込むように語る辰巳の言葉のひとつひとつの重力があり得ないほどにすごかった。北村一輝という役者の説得力がこれ以上なく発揮された、恐るべきハマり役だったのではないでしょうか。





「女を幸せにするためには 家を、村を、徳川の世を保持せねばならぬ 家を無くして 徳川無くして 個々の幸せは存在せぬ」

「憎しみも慈しみも元をたどれば表裏一体 それが人の業と言うものだ 」

「我らは皆 業深き生き物なのだ」








この二人の闘いは、対縁戦と同じく劇伴が排され、ひたすらに吹きすさぶ風の音と剣を交える音のみ。何も見えず聴こえずの中で、ようやく立っている剣心の目から涙が流れ、血を吹く唇は震える。






そして訪れるその時。







真白に積もる雪に鮮やかに散る血の緋色。凍てつくその中で、自分自身を刻むように剣心の頬に刃を沿わせる巴。そしてそれを受け止める。万感を込めて。







「ごめんなさい あなた」と。雪に溶けるようなかそけき声を、剣心はどう聞いたのか。「巴」と、その名を読んだ剣心の声は、彼女の耳に届いたのか。







そして圧巻のこのシーン。



涙が吹き出して、初見はうまく観れなかった。巴と暮らした密やかな楽園。巴の笑顔を見た日。食事を共にした日。互いのかなしみを重ね合い、そして永遠に喪った日。遺体を背に、ひとり煮炊きをして食べた日。かつて巴と見た景色の全てを、たったひとりで、過ごしてそして、火を放った。巴ごと。





炎は雪もろとも舐め尽くす。焼き尽くし、灰となるまで。弔いの火は、剣心の巴への思いとばかりに、激しく、激しく、激しく燃える。





何という絶望だろう。こんなにも深い深い穴を心に持ったまま人は、どうやって生きていくのか。生きられるのか。そしてその絶望を味わうほどに今度は逆に、今まで自分自身こそが数えきれぬほどの人々にその絶望をもたらしていたことを知る。






そこからの、まさかの、まさかの1作目への帰結。全く予期せぬままに、観客はこのループの中にいつの間にか入れられていたことに驚愕する。そしてここから始まった剣心の新たな旅路が、Finalのあのラストへと導かれることに、改めて涙。






エンドロール。『緋村剣心/抜刀斎   佐藤健』のクレジットに、心からの拍手を。スタンディングオベーションを。私はきっとこの映画を観るために生まれてきました(や、それだけじゃないけど、そのひとつ)。こんなにも入り込めてこんなにも脳天からぶん殴られて、苦しくて苦しくてなのに映画の悦びに打ち震えたことは無い。




大好きな映画はたくさんあるけれど、間違いなくBeginningは私の心の形にぴたりぴたりとパズルのように隙間なく合いました。合ったばかりでなくその豊かな魅力は想像を遥か高く超えて私を満たしてくれた。







剣心を生きてくれてありがとう。役者になってくれて、生まれてくれて本当にありがとう、大好きだよ。心から感謝してる。







長い長い旅でした。この堂々たるフィナーレに立ち会えたことにただただ感謝。この大変なご時世に、この作品を何とか世に出そうと尽力くださった大友監督はじめ関係者の皆々様に心からありがとう。ずっとずっとるろ剣は、私の一生の誇りです。











そんな最高傑作Beginningですが、テーマがテーマだけに感想にあまり変態要素を入れられなかったのが心残りです(入れんでええ)。落ち着いたら『るろうに剣心最終章TheBeginningネタバレあり感想変態バージョン』もアップできたらなと思ってます(やめろ台無しだ)。






ではまた後日。お疲れ様でした☆