vol.69 がんになった原因
がん宣告から5年と少しが過ぎ、
3種類目の分子標的薬もうまく効いてくれて。
ちょっとは安心して過ごせてる。
「なぜがんになったのか」
「がんになった原因は」
当時は1日に何度も考えていたが、今でもたまに考える。
がんになっていなかったら、どんな人生だったろうと。。。多分、今とは全然違う人生だったろうと。。。
俺の場合は″がんになった原因″はストレスだと思う。
長年、夜の仕事で生活してきて、酒もタバコもやり、好き勝手暴れまくって生きてきた。ある意味自由で、ストレスの無い生活だったと思う。
それが、30代半ばに″昼職″と言われる、一般的な仕事をしてみようと思った。
もっと金を稼ぎたい。
俺なら出来る。
成功するまで、夜の世界には戻らない。
そう固く決心して、夜の服や道具はほとんど処分した。
そして、いざ昼の世界へ。
この頃、変わった事と言えば、タバコを辞めた事。タバコは昼職をやる少し前には辞めていた。
まぁ酒は相変わらずだが、夜職には比べると少なくなってると思う。
それと。。
とんでもないストレスだった。。。
夜の世界にいた時は、俺は主役だった。と思ってる。。
昼の世界にきた途端、俺は脇役にもならない、ただのエキストラ。。以下。。に感じてしまった。。
取引相手の人は「は?お前だれ?」っていう物言い。電話でも「はいはい、ガチャン」◦◦◦。
昔の夜の世界の俺だったら、
「おいゴラッ!、テメーなんなんだよ!あ゛!」
って、ものの数秒で着火してたと思うが、昼の世界はそうはいかない。。
客も大勢いる業界の営業マンの1人としてしか、見てくれない。。当たり前だが。。
でも何とか、奮闘し、歯を食いしばり努力し、
そろそろ独立して自分の会社を起こそうとした矢先、がんが発覚した。
後悔しようとしても、何を後悔すればいいか分からない。。
ただ、あの時のストレスは。。。
生まれ変われたら、やっぱり″夜の帝王″を目指そう。