松本参戦まで

このブログは「プロレス観戦記」というよりは「プロレス観戦メインの旅行記」となっています。

プロレス以外の話が半分以上あるのでご了承ください。

 

松本大会は新潟、京都、福島の凱旋興行と共に5月の後楽園ホールで発表された。

結局福島以外の凱旋興行には行くことになるのだが、最初に「絶対に行く!」と心に決めたのがこの松本大会だった。

東海地方在住の私にとって松本という近場(当社比)で大会が行われるのは本当に嬉しい。

車で2時間以上はかかるものの、東京よりは全然マシ。

松本城や松本市美術館といった観光スポットもすぐに頭に浮かんできたので、四か月も先の松本大会が早くから楽しみになっていた。

 

しかし、不測の事態が東京女子を襲うことになる……。

松本大会前日に瑞希さん、かみーゆ、角田さん、真弥さん、らくはん、HIMAWARIの6名が体調不良で欠場することが発表された。

前の週の京都大会では凍雅さん、ハルちゃんが病気により欠場していてるので、流行り病が広がってしまった形か。

悲しいけど、体調不良なら仕方がない。無理に試合をして怪我をしてしまうよりは全然良い。

また、欠場者が大量に出てしまった代わりに水波綾選手が緊急参戦、来場者全員にサイン色紙を1枚プレゼントすることが決まった。

 

箱推しの私としては、東京女子の選手が活躍するところを見ることが出来れば嬉しいというマインド。暗いことは頭から放り投げて、9月の残暑から逃げるように松本へと車を走らせた。

 

 

  松本観光

松本は暑かった。

なんとなく北の方だから涼しいだろうと思っていたけどそんなことはなく、昼にもなると簡単に30℃を超えていた。

新潟に行ったときも同じ失敗をしていたし、全く学習していない。

印象だけで頭空っぽで出掛けるのはもうよそう。

 

駐車場に車を停め、自販機で買ったコーラを飲みながら歩みを進める。

松本に来て最初に訪れたのは松本城だ。

かっこいい!

 

松本城は国宝に指定されている5つのお城のうちの1つ。

城内には700円で入ることが出来る。

さっそく行ってみると、外国人観光客の多さに驚いた。

その内の一人に写真を撮ってほしいと頼まれ、コミュ障ながらなんとか対応したのを覚えている。

 

城内は戦国時代の武器や甲冑などが展示されていた。

驚いたのが階段が狭くて急だということ。

私は大丈夫だったが降りるときに苦労している方が多くいた。

公式HPを見たところ、最大傾斜角約61度だとか……女性はスカートでは絶対来ない方がいい。

 

天守閣からはきれいな眺めが一望できる。

写真が下手なので上手く伝わらないと思うが、山に囲まれながら発展した街並み。城下町として発展してきた歴史を感じられる。

 

時間があまりなかったうえに、人が多くてゆっくり見られなかったのが残念。

機会があればもう一度来てみたい。

 

次に向かったのは松本市美術館。

私は旅行に行くと美術館に行くことが多いが、この松本市美術館はいつか絶対に行きたいと思っていた。

あの草間彌生さんの生まれ故郷であり、その常設展示があるからだ。

この特徴的な水玉模様は草間彌生さんが幼い頃から見ていた幻覚がモチーフとなっている。

展示は撮影禁止であったが、代表的な作品であるかぼちゃのオブジェのみ撮影可能となっていた。

最近では「映え」の文脈で語られることが多い草間彌生作品。

このオブジェだけでも十分「映え」なのだが、本当に映えるのは撮影禁止作品の中に多くある。

 

特に私が感動したのが「天国への梯子」という作品。

画像検索すれば見ることは出来るが、実際に見てみないと分からない感動があるので是非実物を見てほしい。

こういったインスタレーション作品は自分の目で見るのが一番だ。

 

その後は昼食へ。蕎麦を食べた。

お店の名前を忘れてしまった……。

このそばを食べてから四か月経過。どんな味だったかも忘れてしまった……。

ただのアホカスですみません。

 

 

  TJPW CITY CIRCUIT '23~辰巳リカ地元凱旋興行~

腹ごしらえを済ませ、プロレス会場であるキッセイ文化ホールへと向かう。

かなり綺麗な場所だった。

周りには体育館などもある広い土地にあり、少し迷ってしまった。

 

入場して、サイン色紙を受け取る。

ランダムだと思っていたけど、選手を選ぶことが出来た。

伊藤ちゃんの色紙が残っていて良かった。

また、松本大会のポスターも販売していた。

こちらのポスターに辰巳リカ選手のサイン入り!

丸まりすぎて全体を撮影出来なかった……

 

 

 

そうこうしているうちに難波さんの前説がスタート。

いつもの注意事項の後、なんと長野県のPRキャラクター「アルクマ」がリカさんと一緒に入場!

アルクマくんは信州に生息する熊がモチーフになっており、リンゴの被り物をしているゆるキャラ。

2019年にはゆるキャラグランプリ1位にも輝いている。

 

そして、リカさんに関する重要なお知らせ。

10.9たま未来メッセでのインターナショナルプリンセスの防衛戦の相手が発表された。

なんとマックス・ジ・インペイラー!

さらにマックスの持つNWA世界女子TV王座も懸けられたダブルタイトルマッチに!

発表された瞬間のどよめきは凄かった。こんなカード夢にも思っていなかった。

マックスは東京女子では未だに無敗。リカさんはどう戦うのか……。

 

さらに、選手の寄せ書きサイン色紙が当たるリカさんとの王様じゃんけんも開催。

2回目は残り5人のところまで行ったのだけれども……最後に敗退。欲しかったなぁ。

 

 

第一試合 

鈴芽 vs 風城ハル

欠場者が相次いだことでシングルマッチ5連戦となったその初戦。

鈴芽さんは18日の名古屋でも第一試合で戦うし、第一試合率がメチャクチャ高い気がする……。

この二人は比較的小柄でスピードを活かした動きが目立つけど、サブミッションもかなり使ってくる。

極めているときの鈴芽さんの表情は本当にいいね。

グラウンドでも魅せてくれると試合にメリハリが出て面白くなる。

そして、グラウンドでもリング上での動きでもやはり鈴芽さんが勝る。

フェイスクラッシャーからのリングアベルは強烈。

それにしてもリングアベルの滞空時間が長くなったなぁ。見ていて気持ちいい。

 

 

第二試合 

遠藤有栖 vs 鳥喰かや

2022年6月の後楽園ホール。互いにシングル未勝利の身でこの二人は戦った。

その時は鳥さんが丸め込んで勝利。

それから1年3か月が経過したが、二人の実力の現在地やいかに。

 

この二人の戦いはとにかくスピーディ。

技から技への繋ぎ、グラウンドへの展開、そこから切り返しての攻防が目まぐるしく行われる。

鳥さんが丸め込んだ時は前回の再現かと思ったけど、今回が逆に有栖さんが切り返してキャメルクラッチ。

一気に反り切ったので鳥さんは堪らずタップしてしまった。

1年前のお返しとばかりに有栖さんが勝利。今年の好調ぶりを見せつける形となった。

 

そして、このブログを書くにあたり前回の有栖vs鳥さんを見返してみた。

一番驚いたのが水車落としの高さ。

一年前は円のような軌道で投げていたけど、今は溜めを作って高く持ち上げて落とすような形になっている。

これはダメージ食らうわね……。

 

あと、第一試合で試合をしたばかりの鈴芽さんがすぐにセコンドについていたのも印象深かった。

欠場者が多くセコンド不足とはいえ、二人の絆を感じられて心が温まった。

 

 

第三試合

乃蒼ヒカリ vs 原宿ぽむ

あまり見ない組み合わせだし、なにが起こるのだろう……と思っていたら、開始早々ぽむがかくれんぼを開始。

 

 

結局見つけられないことに苛立ったぽむが出てきてリングに戻る。

このままぽむがヒカリちゃんを翻弄する形になるのかなぁと思っていたけど、ガチガチの試合へと展開していく。

キラーぽむと言うべきかヒカリちゃんが防戦一方。

とても三歳児とは思えないような荒い声を上げて攻撃していた。

しかし、ぽむどじゃすてぃすを避け隙をついたヒカリちゃんがブリザードスープレックスを決めて勝利。

 

普段はあまり絡むところを見れない二人だけど、なんだかんだ意識しているようでほっこり。

またシングルで見てみたい。

 

 

第四試合

水波綾 vs 凍雅

急遽参戦となったアニキと凍雅さんの対決。

ちなみにアニキは前日の夜に東京で試合、翌日は昼から博多で試合という強行軍。

参戦してくれて本当にありがとうございます……。

 

アニキは東京女子の若手と戦ってはそのポテンシャルを引き上げてくれている。

これもまた緊急参戦だった2022年の大田区で未詩と戦ったのをはじめ、鈴芽、もかとビッグマッチで戦ってきた。

今回はかなりイレギュラーとはいえ、凍雅とのシングルマッチが実現。

急遽決まった試合の中ではこの戦いを一番楽しみにしていたけど…………凄かった。

予想通り。いや、予想を超える戦い。

普段呟かないけど思わずこんなことを言ってしまう始末。

 

 

凍雅はもう最初のロックアップからエンジン全開。

声を荒げて体をぶつけエルボーを放つ。

アニキは「立てよ!」「こい!」と叫びながらそのすべてを受ける。

母親のように大きな器で迎えるアニキと、かんしゃくを起こした子供のように持っているものをそこにぶちまける凍雅。

なんだかとても綺麗だなと思った。

結果だけ見れば凍雅が一方的にアニキにボコボコにされた試合だったけれど、

その文字面とは違ってアニキの優しさと凍雅の闘争心がぶつかった試合だったように思う。

互いに感情剝き出しでこちらまで熱くなる戦いを見せてくれた。

今後もアニキと凍雅で絡みがあったりするのかな。楽しみ。

 

 

第五試合 

伊藤麻希 vs 鈴木志乃

この二人の対決は、4月の後楽園ホールが印象的だった。

伊藤ちゃん&かみーゆ&わかな&凍雅vsアプガプロレスの4人の試合。

どういうわけか志乃ちゃんに対する伊藤ちゃんの当たりが強く、因縁めいたものが生まれた試合だったと思う。

ねくじぇねでもそのことに触れていて、互いに意識していることが分かって良かった。

 

 

試合が始まると、さっそくリングを自分色に染め上げようとする伊藤ちゃん。

コーナーに登ってコールを煽る

 

さらには「お前人気無いじゃん」と煽り、志乃コールが起こるとリングから降りる始末。さすが伊藤ちゃん。

でも、いざ組み始めると張り手を打ちあったりと怖い雰囲気に。

志乃ちゃんが伊藤ちゃんにあしらわれ、一方的にやられてしまう展開になっていく。

それでもなお気持ちを出して責めていく志乃ちゃんの姿は心打つものがあった。

 

伊藤ちゃんも決していじめているわけではなく、先輩として教育しているようにも見えた。

プロレスはもちろん、アイドルとしてもお客さんの盛り上げ方やアピールの仕方を見せつけているかのように。

結局なすすべなく負けた志乃ちゃんだけど、得るものは多かった試合だと思う。

伊藤ちゃんは試合後のインタビューで「10%も出していない」と煽るように言った。

次に戦うときは11%、12%、13%、少しでもいいから大きい数字を言わせてほしい。

 

 

セミファイナル

アジャコング&愛野ユキ vs

中島翔子&宮本もか

松本にアジャさんがやって来た!

入場と同時にアルクマがやって来てアジャさんに花束を贈呈していた。

 

本来はらくはんがアジャチームに、角田さんが大怪獣チームにいたが残念ながら欠場。

その思いもあってか、アジャさんとユキさんがおやすみなさいフォールをしたのはエモかった。

ぽむユキでAA砲に挑んだタッグタイトル戦でもらくムーブを見せていたし、こういう関係いいよね。

 

今年のもかさんはアニキと戦ったり、来日した外国人レスラーとシングルで戦うことが多かった。

そして今回はアジャさんと戦うなど順調に経験値を積んでいる。

もかさんとアジャさんは過去に2回組んだことはあるが対角に立つのは初めて。

羅生門を決めるなど健闘したものの……垂直落下式ブレーンバスターで敗れてしまった。

それでも、バックドロップを返したのは成長の証。

中島さんももかさんを信じて任せていたのが良かった。

 

 

ユキさんもアジャさんとかなり連携取れていたけど、らくはんを巡って争いは起きないのかな……。

まだ奪い合いにはなってなさそうでなにより。

 

 

 

メインイベント

辰巳リカ&渡辺未詩 vs

山下実優&ハイパーミサヲ

さぁメインイベント。

この試合だけ紙テープの投げ入れが許可されており、地元凱旋のホワイトドラゴンに向かって多くの紙テープが舞い上がる。

しかもニューガウン!

めっちゃかっこいい!

後のインターネットサイン会で語っていたけど、着ていなかった革ジャンをリメイクしたとか。

才能溢れるホワイトドラゴン。

 

例のごとく試合はミサヲさんのマイクからスタート。

「愛する辰巳リカさんの故郷に来て嬉しい」という語りから始まるのは怪しさ満天だが、ミサヲさんがリカさんのこと大好きなのは本当。

勝手に「#好きです辰巳リカ」というハッシュタグを作るほど愛している。

案の定不意打ちから始まるも、そこからはシンプルなプロレスが繰り広げられる。

 

凱旋試合ということもあり、この試合が今日一番の歓声が上がるのだけれど、地元凱旋のリカさんだけでなく選手全員の一挙手一投足に声が上がっているのが良かった。

いい意味で凱旋試合に見えない、凱旋だからと言って目立とうとしない、いつも通りの辰巳リカ選手の試合を見ることが出来た。

みんなに見せ場があって、リカさん目当てに見に来た人にも「東京女子プロレス」という団体の魅力に気付いたはず!

 

それでも最後はリカさんが持っていく。

ミサイルヒップで試合を決め、凱旋のマイク。

「初めて母が見に来てくれて」という言葉でうるっとなったけど、直後にリカさんに声をかけてはしゃぐリカママの姿も見えて笑いに変わった。

団扇を自作するほどの愛。また見に来てください!

 

 

あとはやっぱり、欠場者が多く出てしまったので、また松本大会を開催してほしい!

試合後のインタビューでも「次はみんなで長野」と未詩さんも言っていたし、その通りになってほしい。

是非お願いします。

 

 

  サイン会~帰路

いつも通り121000000の二人のサイン会に参加した。

 

伊藤ちゃんは開口一番「私太った?」と一言。

全くそう見えなかったので「そんなことない」と伝えると、アメリカで食べ過ぎて1kg太ったとのこと。

「筋肉では?」とフォローしたけど、あまり納得していない様子。

本当に太っているようには見えなかったので、今でもやっぱり筋肉ではなかろうかと思っている。

 

「この後観光しますか?」と聞くと「日帰りだから出来ない」とのこと。

てっきりこのまま名古屋まで行って二日後の名古屋大会に備えるのかと思っていた。

バスでの遠征は大変だなぁ……。観光できないのも寂しい。

なので午前中に松本城に行ってきた話をした。

 

 

サイン会終了後、会場のキッセイ文化ホールから近い浅間温泉に行ってきた。

露天風呂やサウナもある日帰り温泉ホットプラザ浅間さん。

やや小さめの施設ながらも大人680円と安く温泉を楽しめた。

周りには旅館もたくさんあるようなので、泊まりで来るならいいかもしれない。

今回は日帰り予定であまり観光できなかったので、今度松本大会があるときは視野に入れたい。

 

時計博物館とかリカさんオススメのテンホウというラーメン屋とか、新しく出来たらしい松本市博物館にも行ってみたい。

もう一度松本城と松本市美術館に行っても楽しめると思う。

 

 

温泉に入ってからは帰宅。

松本市内がかなり混んでいてインターに着くまでかなり時間がかかったものの、なんとか高速へ。

駒ヶ根SAで信州名物ソースカツ丼を頂いた。

なんかソースカツ丼って色んなところで名物になっている気がする……。

と思って「ソースカツ丼 発祥」で調べたら福井やら駒ヶ根やら会津やら東京やら群馬やら色々出てきた。

争いが起きそうなので調べるのはやめた。

 

おいしいご飯を食べて満足して車を運転していると、さらに感動する出来事が。

飯田市の辺りを通っていると、なにかがポンと空で光った。

夜の高速。何もないはずの山道。

何か緊急事態か?と思って周りを見渡しても何も無い。

するとまたポン、ポンと空が光る。

これは……花火が上がっているじゃないか!

祭りかなんか知らんが綺麗な花火が山の隙間を縫ってこちらに顔を覗かせている。

タイミングによっては見えなってもどかしくなるも、不意にこちらに姿を現してくれる。

「旅のいい締めくくりになったなぁ」としみじみしながら車を走らせた。

また飯田の辺りを通った時もこの光景を思い出すだろうし、同時に松本大会のことも思い出すと思う。

 

 

さて、今回の旅で決めていた予算は3万円。

実際にはどれくらい使っただろうか……。

 

チケット代 7000円

交通費   7500円

グッズ代  4000円

食費    3000円

その他   7000円

合計    28500円

 

なんとか予算内!

でも、予算を気にするあまり草間彌生グッズを少ししか買えなかった。

今度来るときは後悔せず買いたい。

 

さて、観戦から四か月かけてようやくブログを書けた。

更新頻度は高くなっている(当社比)のでこの調子でいきたい。

しっかり書けることを祈って……はぴはぴ。

 

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