中学生に家で勉強させる、というのは大変難しいことです。
「勉強しなさい」と言ったところで、反発してくるという子ども多いでしょう。
「勉強やった?」と確認したところで、子どもの方が適当に「やった」と答えるということもあります。
高校受験では、一般的には、勉強時間と学習成績は比例に近い関係にあります。
勉強時間が長ければ、その分、理解が深まりますから、学習成績が上がるのも当然です。
数学や理科はポイントを外していると、勉強していてもなかなか成績に結びつかない、
という場合もありますが、英語はかなり勉強時間と比例します。
企業が大学生の採用において英語力を足切りに使うのは、ある程度、合理的な判断と言えます。
口先ばかりで実際には努力をしない層を排除するには、適当な手段です。
もっとも、英語が苦手なタイプは確かにいて、数学が得意な生徒に多いですが、
酷な話ではありますが、時間をいくらか余計に確保して英語に向き合えば、
どうにかなる範囲内の話です。
私が知る限り、都内の公立中学では、普段の時期、宿題は出ません。
定期試験前までに提出するものがありますが、これは直前期で片づけて提出するのが普通です。
普段の時期は、自分でやるもの、として自主性に任されています。
しかし、真面目に取り組むのはほんの数パーセントのみで(クラスでせいぜい数名程度)、
他の生徒は、普段は勉強時間ゼロ、です。
放置、というか責任放棄、と批判されるべきことかもしれませんが、
それほど宿題をやってこさせるのが難しい、という事情を反映しているとも言えます。
塾の中には、「宿題はやってこないと確信しているので、宿題は出さない」と言い張る塾もあります。
大半は、宿題はそれなりの量を出すものの、特に確認しない、という場合でしょう。
統計的に捉えてみても、塾に行っている中学生の場合、
家庭学習の時間はゼロに近いと推定されます。
「勉強しないならゲームは取り上げる」という毅然とした対応もあり得ますが、
現実的には難しいでしょう。罰を与えることで何らかの行動様式を付与する方法は、
中学生くらいになると徐々に効果を持ちにくくなります。
子どもに勉強させるようと思うなら、裁く前に、
家庭環境を整えるなどの親の努力も不可欠ですし、
子どもの心が元気でいられるような精神面での支援も必要です。
離婚かどうか、あるいは、いつも夫婦喧嘩、あるいは家庭内暴力、
というような状況であれば、健全な子どもの心身の発達は望めませんし、勉強どころではありません。
いつもテレビがついていて、誰かがゲームをやっているのが当たり前であれば、
勉強しなさいと言っても無理な話です。
勉強しなさい、と言っているのに、なぜ勉強しないのか、という点に子どもの目線で寄り添って、
理由を考える必要もあるかもしれません。
経済成長率が数パーセント以上あった1980年代までと、
経済成長率がほぼゼロに近い1990年代以降とでは、動機づけの原理が違います。
学歴の獲得が更なる経済的な豊かさを保障した時代はとうに終わっており、
子どもを机に向かせる原理も、昔と違うということは認識しなければなりません。
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