【中学受験】算数の解き方 | 中学受験・高校受験 学力を伸ばす方法

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学習塾「テイクオフ」は2023年2月19日で閉塾しました。
18年間、誠にありがとうございました。

森下武三は、森下和装工業(横浜市)で
畳・襖・障子の仕事をしています。

「とにかく、言われた通りに解きなさい!」

という指導は、中学受験では意外にも多いです。

「素直に解いていける子が伸びる」

という風にも言われます。


例えば、算数の問題で、

「1個50円のりんごと、1個70円のりんごがあります。

同じ数ずつ買った時の値段の差は、100円でした。何個ずつ買ったでしょうか。」


易しい問題ですが、面積図の導入問題としてテキストに配置されている場合は、

わざわざ面積図を書いて解く、ということになります。


横着な子どもの場合は、ここで、面積図を書くことを拒否します。

「だって、100÷(70-50)=5、で答えが出るじゃん!」

と言います。

塾の指導者は、

「あとで面積図を使わないと解けない問題が出てくるから、面積図をノートに書きなさい!」

と言います。

子どもの方は訳がわかりませんから、拒否です。

そうこうしているうちに、素直に言うことを聞いている生徒は、もう面積図をきれいに書いて

解き終わっています。


そして、先に進み、案の定、面積図を書かなかった生徒は、

つるかめ算の問題に進んで、「わからねぇ~」と困ることになります。

先の問題で言われた通りに、面積図を書いた生徒は、それと似た図を書いて解きます。


このように書くと、素直に指示に従うのがいいことのように見えます。

実際、多くの中学受験指導者が「素直に従え」と言います。

教育評論家の方々でも「とにかく素直に受け入れていくことが大事だ」と主張する方がいます。


しかし、「素直に従え」というのは、あまりに指導者側に立った論理であり、

あまりに教育の意義について狭い視野しか持たない視座と言わざるを得ません。


例えば、(すいみません、長くなりますがお付き合いください)、

親切心でご老人の荷物を持ってあげたのに、手が滑ってうっかり荷物を落としてしまって、

荷物の中にあった生卵を割ってしまいました。

さて、どうする?

常識的に、生卵の代金200円程度を支払うべき、という結論になりますが、

では、荷物の中身が20万円もする伝統工芸品の陶芸品だったらどうか?

素直に先のことを受け入れた生徒は、「同じように、20万円を払うべきと思います。」

と言います。


大人であれば、代金によって対応が異なってもしかるべき、という認識がありますが

(つまり、代金が大きいならば、その荷物を預けた側にも責任があるという考え)


子どもにはそういう金銭感覚がありません。


「とにかく素直に受け入れて行くのが教育を受けるということ」と、

堂々と主張する方々がかなりいますが、私は大変違和感を感じます。

子どもが「これで正しいはずでしょ」と言った場合は、まずは、

これを受け止めることが先です。

指導者側が伝えようとしている価値観を無理矢理に伝えることは、

すぐには受け入れられません。無理に従え!、と命令することは、

最終的には、自分で考えない子どもを育てることになります。

「言われたことをやっていれば、いい子でいられる」という子どもを育てることになります。


ご家庭で勉強を教える際にも、このことを活用して頂ければと思います。

塾の指導者が説明する解き方がすべてではありません。

テキストに書いてある解き方以外にも、いろいろな解き方があります。

どれが正しいでしょうか?

正しいことはいくらでもあるのです。

子どもが「これでできる!」と思いついたひらめきを大事にした方がいいです。

先の勉強で困るとしても、それは一時的な問題に過ぎません。

自分で解き方がわかった!そしてそれを認めてもらえた!、という感覚は、

何よりも自己肯定感を高め、様々な活動への原動力になります。

自分で解いたのに否定された、となれば、子どもは大変がっかりして、自分で考えて解くという

ことをしなくなり、言われことしかやらない人間になっていきます。


日本の受験競争は、欧米の教育関係者からは、「子どもを監獄に入れて勉強させている」

というイメージで捉えられることがあります。時々、冷静になって、受験を通じて

子どもをどう教育するのか、考えなければならないと思います。




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