読解力は推論の力で、読解力を向上には、推論のもとになる既有知識を強化・拡大が必要で、
語彙力強化・読書・音読をするべき、ということを申し上げました。
また、前回は、読解テクニックは用いない方がいい、ということも申し上げました。
線を引くという方法は効果がない訳ではなく、禁止する類のものではありませんが、
中学受験生にとっては、むしろ弊害の方が大きいと思われ、指導するべきものとは思われません。
今回は、読解力をつける上で、やらない方がいいことの2つめ、と、3つめ、を説明します。
2.問題集の解説を読み、必要に応じて模範解答を写す
読解の問題集の解説は、それほど丁寧には書かれていません。大人が読めば納得できるレベルで、
本文をあまり理解できなかった中学受験生が読んで理解できるようには書かれていません。
つまり、自分で読解問題集を解き、解説を読んで理解する、という勉強法は、中学受験では難しいということです。
(保護者の方が説明してあげることができればいいと思います)
また、「模範解答を写せ!」という勉強法がありますが、本文が理解できていないのに、
模範解答だけ写しても、ほとんど読解力につながりません。
その上、模範解答を写していけば読解ができるようになる、という誤った観念を植え付けてしまう可能性があります。
一生、誤った国語に対する考え方を持ち続けることになってしまいます。
この勉強法も実行するべきではありません。
(但し、入試対策に限定するなら、模範解答を写すのはありです。ただ、3か月もあれば十分です。)
3.自分の考えを入れずに読ませるようにする
中学受験生向けのこのような指導は明らかに不適切です。
「どうしてこんな選択肢の問題間違えた!本文に書いていないのに、勝手に自分で
考えて選んじゃダメだぞ!本文に書いてあるものを選べ!適当に選ぶな!」と叱っても、何の効果もありません。
読解自体が、自分なりに推論して読み取っていく行為で、自分で考えていくものです。
自分の考えを入れずに読むということはありえません。
また、“筆者の主張に沿うものを選ばなければならない”ということがわかっていない小6受験生などいません。
それはわかっているけど、本文がよく理解できないから、何となくヤマカンで選ぶしかなくなるのです。
「自分の考えは捨てて読め!」という指導も、読解についての誤った考えを子どもに植え付けることになります。
最後に繰り返しになりますが、本当の読解力は、小手先の技術で身に付くものではありません。
しっかり読書とボキャブラリーの習得を指導してほしいと思います。
そして、筆者の主張を読み取ること、話の筋を追いかけることの面白さや素晴らしさを
是非子どもに伝えてください。
子どもが自分から本を手にとって読むようになれば、何しろそれは一生ものになるわけですから。
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(2011年9月23日のメルマガ第32号に加筆)
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