映画大好きポンポさんを見てきました | 矢印日記

矢印日記

140字を超える文章。ただ書きたい内容をつらつら書いているだけなので、読みづらいと思います。

言うまでもなくネタバレがあります。

 

 

 

 

 

 

友人の湯河急行に誘われて「映画大好きポンポさん」という映画を観てきた。少し前に話題になり、予告のジーンがかわいいという理由だけで少々気になっていたのだが、いざ観てみると期待の100倍は良かった。これだけ胸をうつような映画を久しぶりに見たような、そんな気さえした。ここに興奮冷めやらぬうちに感想をつらつらと書いていこうと思う。頓珍漢で的はずれかもしれないが、誰かが言っていたように読者というものは大概勝手なものであるから私も勝手に書きなぐってしまおうと思う。

この映画をみて一番に感じたのはクリエイターの尊さである。なにかを創作することの大変さとその尊さが綺麗に描き出されていた。残念ながら私はクリエイターでもなんでもないが、それでも少しばかり動画を上げたりしている身としてジーンの葛藤は深く胸を打った。このあたりの感想はこの映画を観た誰もが持つものであろうと思う。

また、映画オリジナルのキャラクターでハイスクールの同級生であるアランを始めとしたジーンを取り巻く周りの人間も、言うまでもなく、重要な役割を果たしていたのも良いところである。例えば、アランは銀行マンという立場からジーンの作る映画「MEISTER」を大きくサポートした。これはあまりにわかり易い例だが、アランだけではなくその他大勢の、それこそ名前すら出てこないようなキャラクターたちのの尽力によってMEISTERは成り立ったのも忘れてはならないし、むしろそれこそより重要なことだと考える。当然、映画は一人では作ることができない。演者はもちろん、カメラマンや音響スタッフ、機材の製造者、ケータリングの業者などなど、名前どころか存在すら認知されないような人たちでさえも、映画作りには関わっている。例えばカメラマンが無能であれば撮影は進まず重要なシーンを取りこぼすだろうし、音響が無能ならば観ている側は集中できないだろう。その裏ではさらに彼らを助ける者たちが居て、更にその裏にも彼らを支える人達がいる。それぞれの人間がそれぞれの環境、特性でできることをひとつひとつ、全力で行うことでMEISTERは成り立ったのである。たとえ監督や演者のように映画へ直接的に関わることはないにしても、いろいろな人がその映画を間接的に、しかし必要不可欠なサポートを行うことができるのである。私は何かを創作できそうにもないし、なにか大きなことをできるわけでもないだろう。だから、どんなに小さくともそのような人たちへの助けになれるような事ができれば良いなぁと、そう思う。そのためには、いまできることをひとつひとつ、全力で、謙虚に、毎日の生活を送っていきたい。できるかどうかは別として。

余談だが、エンドロールで最高にかわいいジーンとアランのイラストがあった。自分の作品の成功を、あのように心から喜んでくれるような友人という側面もまた彼や彼の作品の大きな助けになったのではないだろうか。

 

 

 

 

 

 

……さて、それはそうと、キャラクターもまた魅力的だった。予告編で私の目を引いたジーンは言うまでもない。彼の可愛さは群を抜いている。彼の全力で直向きに映画製作に関わろうとする姿勢は見る人に彼を応援したくさせるに違いない。実際、彼が過労によって倒れる際、私は心臓が止まったかと思った。HDDらしきものが倒れたからだ。これほど恐ろしいものはない。幸いデータが飛んだりはしなかったようだが恐ろしい。実に恐ろしい。心臓が止まった。そしてアランである。アランもまた重要な役割を果たした。彼はジーンのために(あるいは間接的に自分のためかもしれないが)彼の環境でできることを全力で取り組み、全てを失うかもしれないような賭けに身を投じたのである。…ということも勿論最高であるが、それを踏まえた上でのエンドロールでのあのイラストも最高であった。あそこで私の心は尊さで消失した。なんだあれ可愛すぎだろう。かわいいが溢れている。にもかかわらずどうして支部やTwitterにはそれに関連した作品がこうも少ないのだ。いつもそうだ。私の好きなキャラとCPの作品はなかなかどうしてマイナーなのである。クリエイターの方々がよりこの素晴らしさを認知されることを願ってやまない。