三和 導代 です。
昨日に続き、また新たなる東南アジアでの洪水被害の情報です。スリランカでもサイクロン「ディトワ」による洪水と土砂災害による被害が発生して、たくさんの死者が出ています。特にスリランカの北部での被害が多いようです。
この情報を知り、私がすぐに頭に浮かべたのはスリランカとインドを結ぶアダムスブリッジです。現在はこの橋はありません。名前が衝撃的ですね。アダム?アダムとイブを連想しますよね。私もすぐにです。
この橋はラーマブリッジとも呼ばれています。ラーマはヒンドゥ教の叙事詩「ラーマヤーナ」の主人公である英雄のラーマを連想します。スリランカもインドもヒンドゥ教の国ですかのでラーマは誰もが知る存在です。アダムは旧約聖書に最初に登場する人間、ラーアダムアダムでもどちらでも、奥深い由来のある歴史ある橋であることが想像できます。
この橋はスリランカ北部海岸のマンナル島とインドの海岸沖のラメスワラム島にかかる橋でした。長さは48km、多くの浅瀬はの水深は1m以下とですので、船の行き来には障害となりました。砂の堆積の上にサンゴが累積したとものだと言われています。何とラメスワラム島のサンゴは12万5千年前に遡るそうです。サンゴは砂を囲い込み海岸線を生み出している現在です。
アダムスブリッジの土砂さらいは1838年に始まりますが、それでもすべての船が通行できるような水路を維持することはできませんでした。
しかしここはかつて陸でつながっていた時代がありました。約500年前までは、歩いて渡れたらしいのです。イスラムの伝説によりますとアダムはアダムスブリッジを渡り、スリランカのアダムスピークで1000年間片足で懺悔をしたことになっています。
スリランカ中部のアダムス ピークとも呼ばれるこの山は、世界の 5 大宗教であるヒンズー教、仏教、キリスト教、イスラム教の信者にとって聖地であるという特別な特徴を持っています。またイスラム教ではアダムスピーク山頂に残された聖なる足跡は「楽園を追われたアダムが初めて地上に足を踏み下ろした跡」のだと言われています。標高2243m、頂上には寺院もあります。興味深い話ではありませんか。
旧約聖書にはアダムとイブが楽園を追われてというお話がありますが、アダムのお話はコーランの中にも登場するのです。アダムがアダムスピークで懺悔してというのも面白くありませんか。