醜い遺産相続に巻き込まれるイタコ | 竹内文書の世界を旅する三和導代のブログ

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三和 導代 です。

 

今年は7月には青森県の恐山に行ってきました。2度の恐山でしたが、好天に恵まれ、おどおどしいどころか、沖縄の海を思い出すような青い宇曽利湖と対岸の恐山の外輪山である釜臥山でした。極楽そのものでした。ここは下北半島にありますので、冬場は寒く、雪深い季節となりますので閉ざられます。毎年5月1日〜10月31日までしか訪れることはできません。

 

さて昨日は私が定期的に竹内文書の勉強会を行っている東京・神楽坂の瑠璃光殿の主催者のご縁にて毎年開催されている成道会の集いに始めた参加しました。成道会とはお釈迦様が悟りを開かれた日です。講演者は青森県の恐山菩提寺と福井県の零泉寺を掛け持ちされる住職、南直哉氏でした。1958年長野県生まれ、早稲田大学卒業、大手デパート勤務後に出家得度、20年間曹洞宗の総本山である永平寺で修行後、2003年に下山したという経歴の方です。50分の講演でしたが、落語家のお話を聞いているようで、笑いが途絶えません。講演者は観客の顔を見てお話し、笑わせながら印象付けるという手法を持った素晴らしい方でした。1年を福井、青森、東京(講演)と3カ所を行ったり来たり移動されているようです。

 

恐山といいますとイタコですね。そう、何と恐山への電話の8割がイタコの問い合わせだそうです。年々イタコの人数も減少し今では3人だけということ。しかし恐山のイタコというのは、また近所に住んでいるイタコというは全くいない。名前も住所も全く関知していないそうです。つまりイタコは青森県内から出張してくるのだそうです。ですから予約もないとのこと。恐山では場所を提供しているということなのでしょうか。

そういえば、私が今年7月に行った際には確かイタコは1人で、実際にイタコの口寄せを受けている人を見かけました。そして数人待っていたかと思います。

 

でも恐山では一切イタコには関わっていないのにも関わっていないのですが、それは一般に人々は知らないですよで。ですから電話の8割がイタコの問合せというも納得がいきます。そして皆、死んだ人とお話しがしたいのです。そんな電話の中ですごい剣幕でクレームを出してくる人がいるそうです。たまたま住職が電話をとってしまった電話通は何とほぼ状況が似たご婦人からのクレームだったそうです。

 

相手の話しを電話で聞いてみると、遺産相続でもめている人たちがそれでは亡くなった親を呼び出して、意見を聞いてみようということで聞いた口寄せがクレーマーにとっては不利な発言だったようです。何と何とばかばかしい。そしてまた別の女性からのクレームも同様であったそうです。そんな偽物のイタコを置くなんてという笑えるクレーム。南住職はお金は遺したら争いの元、生きている間にきれいに使ってくださいということを言いたいがためのエピソードだと思いますが、本当に笑えますよね。イタコにとってはいい迷惑ですよね。

 

お仕事ながら葬式に呼ばれることは多いのは当たり前でと思いますが、数々の遺産相続で罵倒し合う親族を目にしているからだと思います。亡くなった方は全て見て聞いていること知らないバカげた人々、そしてそれを聞かされている亡くなった人も気の毒。そうならないようにお金は残さず有意義に使って死んでくださいね。という落ちでした。ホントホント

 

とにかく様々なエピソードの連続、落語を聞きに行ったかのようでした。私も人前でお話しをする立場の人間としてとても勉強になりました。