いつもと違う朝はパンケーキを焼く
いつも駅までの商店街を歩く
いつもと違う裏路地は猫の気分だ
いつも前から2両目の2番目のドア
いつもと違う逆方向の電車に乗る
いつもスマホでニュースを流し読む
いつもと違う空想に身をゆだねる
いつも足早にエスカレーターへと進む
いつもと違うリズムで階段を上る
いつもお気に入りのコーヒースタンドに寄る
いつもと違うチャイラテをオーダー
いつも仕事のことが頭の片隅にある
いつもと違う今日これからについて思う
いつも手帳の中の予定と向き合い取り組む
いつもと違う自由の中にある不自由さを味わう
いつも通り過ぎてしまう花屋の前で
いつもと違う空気の震えに気づく
花を買おうかな
まだ帰り道どころか出発したばかりなのに
いつもと違う何かをしたくて花を手にとる
花は、想像と違い
特別に良い香りがするわけでもなかった
それでも目に鮮やかすぎるほどのオレンジ色が
どこか自分を高揚するように刺激して
浮ついた不安定さに私は置かれる
いつもと違う景色の中で
いつもと同じ何かを探す
帰ったら何を話そうか
帰ったら話そう
ブログを書いている場合ではない
…以上
パンケーキの焼き具合で妻と喧嘩をした想定のブログ
そのときのために保存しようかと思ったが
くだらないのでやめたぞ
(で、アップしてどうする)
日曜、いつもと違う午後
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honomi
伊藤丈延