米国視察の後、マイアミ経由でカリブ共同体諸国の1つ、セントクリストファー・ネイビスを訪問し、大阪万博誘致に向けた支援要請を行いました。クリストファー・ネイビスは人口約5.5万人、国土は西表島とほぼ同じ260平方㎞。近年英国から独立したものの、現在も英連邦の一員で英・米とは密接な関係を築いています。現在は観光業が主要産業の1つであり、眼下には大変素晴らしい景色が広がっておりました。

 

 まずバス外務次官に面会し、わが国との外交・経済関係を中心に話を伺いました。日本からの輸入は自動車を中心に約8.7億円であるのに対し、日本への輸出は機械部品などを中心になんと約61万円とのことで一方的な輸入国であることに驚きました。次にフレイツ・ナショナルエキスポ調整委員会委員長と面会し、大阪万博誘致に支援いただきたい旨、二階俊博万博推進本部長からの親書をお渡ししました。フレイツ氏からは、国内に日本大使館がないため、訪日する際には事前に他国に行き、ビザを取得する手間がかかるため、日本大使館を置いて欲しいとの要望がありました。確かに、この素晴らしい観光資源を積極的にPRし、大使館の設置や飛行機の直行便などを準備すれば、観光客が増え経済効果も期待できると思いました。このような声をしっかりと受け止め、両国の今後益々の友好と発展に尽力してまいります。

 

 いよいよ決戦の日まで約2ヶ月。11月23日のBIE総会にて、加盟国の投票により2025年の万博開催地が決定となる運びです。大阪以外の立候補地はアゼルバイジャンの首都バクーとロシアのエカテリンブルクです。投票日は偶然にも私の誕生日ですが、最後まで勝利を目指して全力で誘致活動を行う覚悟です。

これまで私は、超党派の「2025年大阪万博を実現する国会議員連盟」事務局長(会長:二階俊博自民党幹事長)、及び自民党大阪万博誘致推進本部事務局長(本部長:二階俊博自民党幹事長)として、大阪万博の誘致活動を国家プロジェクトに位置付けた活動を展開してまいりました。当初は大阪府・市・関西経済界中心の誘致活動でしたが、BIE加盟国への支持拡大に向けては、全国規模での活動が必要と判断しました。そこで超党派の議員連盟を設立し、事務局長として様々な活動を行いました。例えば全国を9ブロックに分け、ブロックの責任者には有力国会議員を選任し、全国的な機運の醸成に尽力しました。加えて、議員外交によるBIE加盟各国への支援依頼を行うため、各国との友好議員連盟等で中心的に活動されている国会議員に担当国を割り振り、在京大使館や海外視察時のプロモーション活動など、国会議員の立場を生かした取り組みを展開しました。

 こうして党推進本部や議連は、大阪府・市・関西経済界による誘致委員会、及び経産省や外務省などの関係各省と三位一体となった、オールジャパンの体制で誘致活動を進めました。その結果、誘致活動の輪は全国に広がり、誘致委員会の会員やサポーターは約130万人、47都道府県の全県議会での万博支援決議、210以上の全国市町村議会での万博支援決議など、多くのご賛同を頂きました。

 大阪万博のコンセプトは「いのち輝く未来社会のデザイン」。関西圏は今後、iPS細胞研究所をはじめとした日本のライフサイエンスの拠点としての役割が期待されます。ここに各国参加型の万博を誘致することで、わが国の経済効果のみならず、参加各国が抱える諸問題の解決に貢献できると自負しています。残り僅かな期間も、気を緩めることなく、最後まで誘致活動を続けてまいりますので、皆さんもぜひご支援くださいますよう、よろしくお願いいたします。

 

バス外務次官

 

フレイツ ナショナルエキスポ調整委員会委員長