最近、ヤミ金利用者が急増しています。


NTTデータ経営研究所が行った、ヤミ金利用者のアンケート調査によると、昨年4月から今年2月にかけて、ヤミ金の個人利用が2.7%から3.4%に、事業利用が6.8%から8.3%に急増しています。

 改正貸金業法の完全施行により、従来であれば、消費者金融から借り入れや、カードキャッシングが可能であった人が難しくなっています。


そのため、貸金業者もお金を貸せず、業者の数も半減してしまいました。


 借り入れを行いたい人の多くは、たしかに我慢していますが、どうしても借りなければならない人はいます。


それは、一時的な資金であったり、つなぎ資金であったり。その人々が、貸金業者から借りられないのでヤミ金に流れてしまっているのです。


良く考えれば当たり前の話です。


借りたいという需要を、個人の能力に関係なく大幅に制限してしまっているわけですから、その借りたい需要は正規の所から、非正規の所へ流れているのです。


 確かに、私たちは、多重債務問題や、苛酷な取り立てを防ぐために、貸金業法を改正しました。

 その時の多重債務問題や、過酷な取り立ての問題は社会問題となっており、それに警鐘を鳴らし、悪質な業者をなくすことに一役を買うことが出来ました。


 しかし、実際に完全施行されてから考えると、意図とは逆の結果、貸金業者から借りられても返せるような人をヤミ金に押しやってしまう結果をもたらせてしまいました。


 これでは、本当の目的とはことなると考え、自民党・民主党・公明党・みんなの党の超党派の国会議員で、以下を柱とする貸金業法の再改正案をまとめました。

一、上限金利規制の見直し
二、総量規制の撤廃
三、クレジット・カウンセリング制度の強化
四、ヤミ金融業者の摘発強化と適正業者の育成

自民党・みんなの党は党内手続きを終え、他党の審議を待っている状況です。

 借りたい人が適正業者からきちんと借りれる環境、規制の中で健全な市場を育てる環境を作らなければ、ヤミ金のような悪徳業者からの被害が増えてしまうと考えています。