一部報道にて、大相撲の八百長問題について、私が大相撲のために甘い処分をしろと発言した旨の報道がなされました。


 今回の報道は、私の発言の一部分のみを切り取りくっつけたもので、私の真意ではありません。そのため、この場で、私の考えを書かせていただきます。


 大相撲では、一部横綱などを含めて、以前より八百長問題が指摘されてきました。私は、相撲愛好家として、そのような報道を信じたくない一面と、実は事実ではないのかいう思いを何十年前からしておりました。

 そのため、今回の力士の処分や現役力士の処分はもちろん厳しくするべきだと思います。しかし、それを過去までさかのぼり始めると、それこそ何十年前までさかのぼらなければならず、結論がいつになってもでないのではないのでしょうか。そうすると、何年経っても場所が開かれず、日本の伝統ある相撲は存続の危機に瀕すと思います。

 もちろん、このようなことをしたのだから、潰れて当然と言う人もいるかもしれません。しかし、それでは、日本の国技、伝統がどうなるのかも考えなければいけません。だから、私は、今問題になっている力士、それに加えて現役力士で関与したものには厳罰を、さらに今後、行ったものには更なる厳罰を加えることをすぐにでも決めるべきです。

 

 尖閣諸島の問題は、領海侵犯に加えて、海上保安庁の船にぶつけるという暴挙に中国漁船は出ました。その時に考えられる対処は、①逮捕して起訴までする、②追い返す、この2つだと思います。もちろん、今回は領海侵犯に加えて、衝突時案でもありますから、逮捕することが当然であったことは間違いありません。逮捕して、起訴までさせて、賠償金も取る必要があります。


 それなのに民主党政権は、逮捕したはいいけれども、圧力に屈して帰国させるという、最悪の選択をしました。これは全く国益の観点からもありえない判断でした。

この2つの事案をわざわざ持ち出して、私が言いたかったことは、両方とも5年、10年先を考えて対処しているのか、日本の伝統や文化をどう考えているのかということです。いつも行き当たりばったりで民主党は対処しているのではないかということです。

 

 記事では、なかなか真意が伝わらず、様々なご意見を頂きました。ここに私の真意を書かせていただければと思いました。


                                                衆議院議員 竹本直一

【当該記事:216日毎日新聞】

自民党の竹本直一(なおかず)衆院議員(比例近畿)が15日、自民党本部で開かれた党のスポーツ立国調査会の会合で、大相撲の八百長問題について「今の措置は非常にまずい。本当に調査すると長期化し、大相撲がつぶれてしまう」と、徹底調査に疑問を呈した。


 竹本議員は八百長問題の調査について「(昨年の)尖閣諸島と同じで、先を見通した対応ができていない。自民政権の時は中国船を追い返すだけだったが、逮捕したために中国のメンツが立たなくなってしまった。八百長も『過去を問わない』としてやらないと、始末がつかない」との持論を展開した。さらに「大相撲の世界は裁判所や学校の職員と違うのだから無色透明を求めても仕方ない。『明日以降、八百長をしたら厳格な処分を求める』などとしないと、大相撲が危機にひんしてしまう」と述べた。


 竹本議員は大阪府出身で、自民のシャドウ・キャビネット(影の内閣)で国家公安委員長などを務める。調査会で、スポーツ基本法案の流れや来年度のスポーツ予算の説明を受けた後に、挙手して意見を述べた。【百留康隆】