フランソワ=フレデリック・ギィ ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲演奏会〈第4回〉を武蔵野市民文化会館小ホールにて。

 

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ

 第11番 変ロ長調 Op.22

第12番 変イ長調「葬送行進曲」 Op.26

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 第13番 変ホ長調「幻想曲風ソナタ」Op.27-1

 第14番 嬰ハ短調「月光」Op.27-2

 

3週間、9回に分けてベートーヴェンのソナタ全曲を演奏するプロジェクトの4回目。中期の4作品のうちの4曲である。

ベートーヴェンのソナタは初期から傑作揃いではあるが、中期になってくると個性が一段に際立ってくるように思われる。この4曲でも、重々しい雰囲気の葬送行進曲第3楽章を持つ第12番や、「月光」を含む作品27の2作品(幻想曲風ソナタ)の発想には、当時の音楽界を考えると驚くべき作風である。

ギィの表現は洗練されており、感情過多に走ることなく理知的だ。それにしても、大変な集中力である。夜にも明日にも公演があることを考えると、すごいプロジェクトだ。

 

完売公演であるが、どういうわけか後方席である私の座席の周りはちょっと空きが目立った。

 

総合評価:★★★☆☆