オーケストラアンサンブル金沢、第395回定期公演マイスターシリーズを、石川県立音楽堂にて。

 

ミヒャエル・ザンデルリンク 指揮

ゾフィー=マユコ・フェッター ピアノ

 

メンデルスゾーン 序曲「フィンガルの洞窟」作品26

モーツァルト ピアノ協奏曲 第18番 変ロ長調 K. 456

(ソリスト・アンコール)

スクリャービン:左手のための2つの小品 ノクターンOp 9-2

 

ヨスト ゴースト・ソング (2017)

モーツァルト 交響曲 第39番 変ホ長調 K. 543

 

久々の金沢遠征。この演奏会、もともとペーター・ルジツカが指揮をし、自作の新作を演奏するはずだったのだが、本人の都合でキャンセル。代役として登場したのは、ドレスデン・フィル首席指揮者にて、かのクルト・ザンデルリンクの子息、ミヒャエル・ザンデルリンクである。

そして、ゲスト・コンサートマスターはなんとベルリン・フィルのヴァイオリン奏者、町田琴和さん!

 

1曲目のフィンガルの洞窟、これほど力強く推進力あるこの曲は聴いたことがなかったかもしれない。叩きつけるほどの弦の圧力がものすごい迫力。

 

2曲目、モーツァルトのソロを弾いたのはゾフィー=マユコ・フェッター。札幌生まれ、日独ハーフで2005年にはザルツブルク音楽祭にも出演しているそうだ。かなりの数の録音があり、モーツァルト、ブラームス、リストなどの作品が多いのだが、現代音楽も得意らしく、今回当初指揮するはずであったペーター・ルジツカの作品も多数録音している。

そのフェッターが弾くモーツァルトは非常にロマンティックで、かなり大人の味わいを持った解釈である。

アンコールは、彼女が日本語で案内したのだが、どうしても弾きたい曲がある、と言ってスクリャービンの左手のための夜想曲を演奏。スクリャービンが神秘主義に行く前の、ショパンの影響が強く感じられる音楽であり、フェッターの演奏スタイルはモーツァルトよりもこっちの方が合っているように思われた。彼女の演奏するリストをぜひ聴いてみたいものだ。

 

後半1曲目はドイツの現代作曲家、クリスティアン・ヨスト(1963〜)の弦楽オーケストラのための新作。

「ベルリン・フィル12人のチェロ奏者たち」が演奏する、アルゼンチン・タンゴを彷彿とさせるような、のりのよい活き活きした音楽であるが、まあそれほど目新しさは感じられない。

 

最後に演奏されたのはモーツァルト39番。

古楽器系のティンパニが用いられていて鋭い響きだが、全体的にオーソドックスである。最終楽章のリピートはなかったが、あとは普通にリピートをしていた。

 

オケの編成は弦8-6-4-4-2だったか。

正直言って、オケはやっつけ仕事感あり…わざわざ金沢まで聴きに来るような演奏ではなかった、というのが正直なところ。もともとはルジツカの新作自作自演を聴きたかったのであるが。前回金沢に来たときに聴いた、ミンコフスキ指揮のセビリャの理髪師は素晴らしかった。ちなみにミンコフスキは次回このオケでドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」を演奏する!

今日の客演奏者には、東響首席ヴィオラ奏者の青木篤子さんや、N響ホルン奏者の勝俣泰氏がいた。

 

というわけで、終演後はクラシック好きな大将がいる太平寿しの素晴らしい鮨をいただき、山代温泉のジャズバーで素晴らしいライヴを聴いて満足。

 

 

 

 

総合評価:★★★☆☆

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