ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団 名曲全集第130回。
指揮:ジョナサン・ノット
オルガン:石丸由佳
ピアノ:児玉桃
リスト:バッハの名による前奏曲とフーガ S.260 (オルガン独奏)
シェーンベルク:管弦楽のための変奏曲 作品31
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 作品43
ラヴェル:ボレロ
昨日のサントリー定期に引き続き、同一プロをミューザにて。大雨のなか投票を済ませ、ずぶ濡れになって到着。我ながら、本当に物好きというか、オタクである。
冒頭に演奏されたリスト。昨日のサントリーホールにおけるリーガー社製オルガンが、ホールの残響の多さから壮麗・重厚だったのに対し、ミューザ川崎シンフォニーホールに設置されたクーン社製のオルガンは、こちらもホールのややすっきりした響きのせいなのか、室内楽的というか、クリアでシックなテイストである。石丸由佳の演奏、こちらミューザのオルガンで聴くと、クライマックスの築き方やBACH主題の際立たせ方に「上手い!」と素直に感動した。
そして、続いて演奏された変奏曲。昨日のサントリーにおける演奏よりも、はるかに今日のミューザの方が素晴らしかった!各声部がより明晰に聞き取ることができたし、十二音技法の音楽がこれほどまで有機的に温かく聞こえるとは…
そして、今日はフィナーレでやっとBACHのフレーズが聞こえた。トランペットがこのフレーズを明確に奏でている(497小節)。
これだけ素晴らしい演奏だったのだが、客席の反応が昨日に比べて非常にあっさりしていたのは残念…
どうでもいいことだが、この曲のカラヤン&ベルリン・フィルの録音、第3変奏の途中で右側からピロンという変な音がする。譜面を見るとどうやらシンバルなのだが、実演ではこんな音は全く聞こえなかった。
後半のパガ狂、今日のミューザの私の席だと、ピアノの音がしっかりと浮き彫りになって聞こえたため、だいぶ昨日とはイメージが異なる。児玉桃のピアノ、軽めなタッチで俊敏。今日はアンコールなし。
そして最後のボレロ!ボレロで涙が出そうになったのは初めてだ…ソロの完成度は昨日の方が高かったかもしれないが、今日の方が、プレーヤーがすごく楽しそうに弾いていたのが印象的。ボレロでここまでのカタルシスを感じたことはないかもしれない。ノットの指揮があまりに流麗で、流れるようなリズムは快感!
総合評価:★★★★☆
