読売日本交響楽団第604回名曲シリーズを、東京芸術劇場にて。
指揮:飯守泰次郎
ブラームス:ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83(Pf:ネルソン・フレイレ)
(アンコール)グルック(ズカンバーティ編曲):歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」〜メロディ
ワーグナー:舞台神聖祭典劇「パルジファル」から第1幕への前奏曲
ワーグナー:舞台神聖祭典劇「パルジファル」から"聖金曜日の音楽"
ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」から"ワルキューレの騎行"
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲
うーん。東京芸術劇場は、やっぱりダメなホールだ…
今日私が座った席は2階Lサイドの4列目。普通のホールだったら、結構いい場所だと思うのだが、このホールのこの場所、全然ダメ!ここに座ってはいけない。というわけで、今日はまともに演奏の評価ができない。
前半のブラームスの2番のピアノ協奏曲、私が大好きな曲なのに、このピンボケ写真のようなもやもや感はなんだろう。6月にシモーネ・ヤングの指揮で、このオケのブラームス2番のシンフォニーを聴いたときはもっと重厚な音だったのだが、あのときは1階最後方だった。
ブラームスを得意とする大家フレイレのブラームスなのに、ピアノの音が遠く感じられて、重量感がなくうわついた音である。相当しっかりと鳴らしているはずなのに、こちらに届いてこない。
そのうえ、前半は3階左(あるいは2階左後方か?)、つまり私が座っている席の上の方から断続的に補聴器のハウリング音が聞こえて最悪。後半が始まる前にアナウンスと、係員の注意喚起があったので、後半は収まったのだが。しかし、自分の補聴器がハウっていても気づかないものなのだろうか…?信じられない。つい先日のN響C定期1日目も同じことがあったらしい。
3楽章のチェロのソロは首席の遠藤真理、やはりこの部分を聴くと胸が熱くなる。チェリストになって、この曲の3楽章のソロを弾けたらどんなに幸せで気持ちいいことだろうか?生まれ変わったら、チェリストになりたい。
アンコールは、録音が出たばかりのブラームスの独奏曲かと思いきや、全く関係ないグルック。アンコールの直前に蛮声で何か叫んでいた奴がいた。テレビカメラが入ったり、CD録音があったりすると自己顕示欲の強い変な奴が変な行動に出て困る。
後半のワーグナーも、低音が全然来なくてちょっとがっかり。私の席からだと、右手奥のコントラバスが遠いということもあろうけれど。
トゥッティも音が混濁しているし、正直満足度の低い公演だった。
飯守/読響は10月の新国立劇場「神々の黄昏」のピットに入るが、さすがに新国のピットでは今日のような軽い音にならないであろうと期待する。
ちなみに後半はタンホイザーの途中で携帯着信音が鳴った…
総合評価:★★☆☆☆