ロリン・マゼール指揮NHK交響楽団のB定期2日目を、サントリーホールにて。
モーツァルト: 交響曲第38番 ニ長調 K504 「プラハ」
ウェーバー: クラリネット協奏曲第2番 変ホ長調 op.74
ダニエル・オッテンザマー(Cl)
(アンコール)ロッシーニ:クラリネットと小管弦楽のための変奏曲 ハ長調から
ラヴェル: スペイン狂詩曲、ボレロ
マゼール登場のN響定期最終日。B定期、普段から完売だが、実際に会場に行くと結構空席があったりする。席は確保しているが来ない会員がいるからである。しかし、この日は巨匠マゼールが振るとあって、空席が非常に少ない!その分、N響定期らしい会場ノイズはいつもよりひどかった。
前半、モーツァルトの38番は弦10型でコントラバスは3本。意外に軽めの演奏であったが、これについては期待以上でも以下でもなかった。
この日の白眉は2曲目のウェーバー。ウィーン生まれのダニエル・オッテンザマー、父親エルンスト・オッテンザマー同様、ウィーン・フィルの首席クラリネット奏者である。なんと、弟のアンドレアス・オッテンザマーはベルリン・フィルの首席!なんという一家であろうか。ちなみに、ベルリン・フィルのもう一人の首席はヴェンツェル・フックス、彼もオーストリア人(インスブルック出身)でシュミードルの弟子だから、ベルリン・フィルのクラリネットの音はまさにウィーンの音だということか?
ちなみにダニエル、今回のウィーン国立歌劇場来日公演のメンバー表にも載っているから、ピットに入っているらしい。
彼のクラリネット、最高!ウィーンらしい、メレンゲのようなふっくらとした典雅な音を持ちながら、一方でモダンな明るさと抜群のテクニックも持ち合わせるというバランスの良さ。貴族的な気品すら感じる。彼に合わせたマゼール指揮のオケがまた絶妙に巧い。弦は12型。
後半はラヴェル、弦は16型でチェロとコントラバスが1本ずつ多い。スペイン狂詩曲は豊かな色彩感と、若干の音の重さがある。音が重いのはやはりマゼールも少し歳をとったからか?と思っていたら、次のボレロ、これが異常な速さ!マゼールのボレロ、こんなに速かったっけ?ひょっとして、早く帰りたかったのか?そんなわけで、ソロがちょっときつくて若干落ちたパートもあり…天下のN響のソリストたちが、である。彼のボレロのおきまり、後半テンポを落として小技を効かせたのは思わずニヤリ。
マゼールの客演、来週月曜日のNHK音楽祭が最後。こちらも楽しみだ。
モーツァルト: 交響曲第38番 ニ長調 K504 「プラハ」
ウェーバー: クラリネット協奏曲第2番 変ホ長調 op.74
ダニエル・オッテンザマー(Cl)
(アンコール)ロッシーニ:クラリネットと小管弦楽のための変奏曲 ハ長調から
ラヴェル: スペイン狂詩曲、ボレロ
マゼール登場のN響定期最終日。B定期、普段から完売だが、実際に会場に行くと結構空席があったりする。席は確保しているが来ない会員がいるからである。しかし、この日は巨匠マゼールが振るとあって、空席が非常に少ない!その分、N響定期らしい会場ノイズはいつもよりひどかった。
前半、モーツァルトの38番は弦10型でコントラバスは3本。意外に軽めの演奏であったが、これについては期待以上でも以下でもなかった。
この日の白眉は2曲目のウェーバー。ウィーン生まれのダニエル・オッテンザマー、父親エルンスト・オッテンザマー同様、ウィーン・フィルの首席クラリネット奏者である。なんと、弟のアンドレアス・オッテンザマーはベルリン・フィルの首席!なんという一家であろうか。ちなみに、ベルリン・フィルのもう一人の首席はヴェンツェル・フックス、彼もオーストリア人(インスブルック出身)でシュミードルの弟子だから、ベルリン・フィルのクラリネットの音はまさにウィーンの音だということか?
ちなみにダニエル、今回のウィーン国立歌劇場来日公演のメンバー表にも載っているから、ピットに入っているらしい。
彼のクラリネット、最高!ウィーンらしい、メレンゲのようなふっくらとした典雅な音を持ちながら、一方でモダンな明るさと抜群のテクニックも持ち合わせるというバランスの良さ。貴族的な気品すら感じる。彼に合わせたマゼール指揮のオケがまた絶妙に巧い。弦は12型。
後半はラヴェル、弦は16型でチェロとコントラバスが1本ずつ多い。スペイン狂詩曲は豊かな色彩感と、若干の音の重さがある。音が重いのはやはりマゼールも少し歳をとったからか?と思っていたら、次のボレロ、これが異常な速さ!マゼールのボレロ、こんなに速かったっけ?ひょっとして、早く帰りたかったのか?そんなわけで、ソロがちょっときつくて若干落ちたパートもあり…天下のN響のソリストたちが、である。彼のボレロのおきまり、後半テンポを落として小技を効かせたのは思わずニヤリ。
マゼールの客演、来週月曜日のNHK音楽祭が最後。こちらも楽しみだ。