コチシュ・ゾルターン指揮の東京交響楽団川崎定期を、横浜みなとみらいホールにて。
R・シュトラウス:交響詩「マクベス」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番ト長調
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
コチシュ、既に御歳60歳!かつて、アンドラーシュ・シフ、デジュー・ラーンキと並んでハンガリー三羽烏と言われたこの人も、こんな歳になってしまった。シフはともかく、コチシュ、ラーンキはルックスもよくて当時は女性ファンが多かったはずだが、今日の演奏会、花束攻勢はゼロ。だいぶ太って、赤ら顔で、ちょっと立花隆っぽい。
そのコチシュ、指揮者としても活動は既に長い。私は1990年に、クラクフで彼が指揮するフランツ・リスト室内管を聴いたはずなのだが、なぜか私の記録にない…
最初の「マクベス」、人気が高いシュトラウスの交響詩のなかでは今ひとつの評価。実際、曲はちょっと弱いかな、と思うところがあるが、コチシュと東響の演奏は実に立派である。冒頭の音から中身が濃くて、オケの鳴りがとてもいい!
続くモーツァルト、私が好きな17番。この曲は、最終楽章で私が最も好きな23番の楽想を既に聴くことができるという面白さがある。コチシュの弾き振り、客席に背を向けて蓋のないピアノを弾く。やはり、こういうホールだとちょっと響きすぎるものの、コチシュのピアノは今でも瑞々しく、そしてかっこいいのだ!弦は6-6-4-3-1だろうか、低音が抑えめだった。
後半のオケコン。オケのソリストの巧さに、今更ながら脱帽。金管はうるさすぎずバランス良く響き、木管の精緻さもこの上ない。そして、コチシュの指揮、決して棒が巧いとは思わないが、月並みな表現ながらハンガリーのソフトな音と、普段聞こえないような楽想が聞こえたのが面白いし、とてもよかった。バルトークって、角が取れた演奏でないとその本当の良さが伝わってこないのだ。あんまりメカニカルにやり過ぎると、ちょっと耳をつんざくようなきつい音になってしまう。全楽章、全てアタッカでぶっ続けでの演奏だった。
みなとみらいでの川崎定期、今日初参戦だったが、日曜日のサザエさんの後の時間にこれだけ人が集まっているということに驚いた。
R・シュトラウス:交響詩「マクベス」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番ト長調
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
コチシュ、既に御歳60歳!かつて、アンドラーシュ・シフ、デジュー・ラーンキと並んでハンガリー三羽烏と言われたこの人も、こんな歳になってしまった。シフはともかく、コチシュ、ラーンキはルックスもよくて当時は女性ファンが多かったはずだが、今日の演奏会、花束攻勢はゼロ。だいぶ太って、赤ら顔で、ちょっと立花隆っぽい。
そのコチシュ、指揮者としても活動は既に長い。私は1990年に、クラクフで彼が指揮するフランツ・リスト室内管を聴いたはずなのだが、なぜか私の記録にない…
最初の「マクベス」、人気が高いシュトラウスの交響詩のなかでは今ひとつの評価。実際、曲はちょっと弱いかな、と思うところがあるが、コチシュと東響の演奏は実に立派である。冒頭の音から中身が濃くて、オケの鳴りがとてもいい!
続くモーツァルト、私が好きな17番。この曲は、最終楽章で私が最も好きな23番の楽想を既に聴くことができるという面白さがある。コチシュの弾き振り、客席に背を向けて蓋のないピアノを弾く。やはり、こういうホールだとちょっと響きすぎるものの、コチシュのピアノは今でも瑞々しく、そしてかっこいいのだ!弦は6-6-4-3-1だろうか、低音が抑えめだった。
後半のオケコン。オケのソリストの巧さに、今更ながら脱帽。金管はうるさすぎずバランス良く響き、木管の精緻さもこの上ない。そして、コチシュの指揮、決して棒が巧いとは思わないが、月並みな表現ながらハンガリーのソフトな音と、普段聞こえないような楽想が聞こえたのが面白いし、とてもよかった。バルトークって、角が取れた演奏でないとその本当の良さが伝わってこないのだ。あんまりメカニカルにやり過ぎると、ちょっと耳をつんざくようなきつい音になってしまう。全楽章、全てアタッカでぶっ続けでの演奏だった。
みなとみらいでの川崎定期、今日初参戦だったが、日曜日のサザエさんの後の時間にこれだけ人が集まっているということに驚いた。