ベルリン・フィルによるライヴ・ストリーミングを、土曜日朝4時から視聴。巨匠ベルナルト・ハイティンク指揮ベルリン・フィルのライヴ(フィルハーモニー・ベルリンからの生中継)。
ルトソワフスキ:葬送音楽
ルトソワフスキ:交響曲第4番
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番(Pf:レイフ・オヴェ・アンスネス)
日本語が達者な第一ヴァイオリンのゼバスティアン・ヘーシュとサイモン・ラトルが今回の大震災についてコメントした映像がベルリンフィルのWebSiteで閲覧できる。ベルリン・フィルと、ベルリン・フィルにより構成される室内アンサンブルが、カラヤンとともに1957年以来何度も日本に行って、深い交流を深めていること、日本の友人たちが今回の震災に遭ったことに心を痛めていること、そして11月に日本で会いましょうということを述べている。
そして、今回の定期演奏会、被災した日本のためのコンサートということで、1曲目のヴェーベルン「夏風の中で」がルトソワフスキ:葬送音楽に変更された。
ライヴ配信というものは、録画されたDVDなどを観るのと異なり、同時に現地で音が鳴っているものを観るということに大変な意義がある。そんなわけで、土曜日の朝4時に起きてこれを観ることにした。
冒頭、ハイティンクとともにGMが登場し、今回の演奏会の趣旨を説明した。葬送音楽については、拍手はしないようにということも。
さて、演奏内容であるが、所詮はストリーミング音源であるため、ナマ音はおろかCDの音質には到底かなわない(当たり前だが)ため、あまりコメントできる立場にはないだろう。そのうえ映像もときどきかなり乱れた。音が切れることはあまりなかったが、それでも2回ほどフリーズしてしまった…
そんなわけで、鑑賞というよりは「体験」というレベル。しかし、久しくナマで聴いていないBPO、やはりその抜群の合奏能力とブリリアントな音色は健在である。
コンマス:スタブラヴァ、チェロ:マニンガー、フルート:ブラウ、オーボエ:マイアー、ファゴット:ダミアーノ、ティンパニ:ヴェルツェル、あとはよくわからない。ブラームスの3楽章のチェロのソロ、ここが下手だと全く話しにならないが、当然ながらすごく巧い。アンスネス(ベルリン・フィルのピアニスト・イン・レジデンス)も完璧なテクニックと硬質な音色で、BPOによく合っている。
休憩時間にはホルンのファーガス・マクウィリアムがインタビュアーとなり、ハイティンクとアンスネスに、ルトソワフスキとブラームスの関連性や、ブラームスの協奏曲1番と2番の違いなどについてコメントしていた。ハイティンク、話を聞くとすごい老人だが、指揮台の立ち姿は背筋がぴんとして実に堂々としている。すごい。