サントリーホールにて、ブラームス:交響曲第1、2番。チョン・ミュンフン指揮東京フィル。
昨今の不況の影響か、人気のチョンがブラームスの名曲を振るにもかかわらず、会場は8~9割程度の入り。以前なら満席だったのではないだろうか?
この日の編成は18型、4管編成とオリジナルに比較して相当増強されている。チョンは日本のオケでこの編成を好むが、成功しているかどうかは微妙。
人数が多いと音は厚くなるといえばなるが、アインザッツは微妙にずれるし、ピアニッシモに繊細さがなくなるし、いいことだけではない。この日の演奏も、マイクがボンボン経っていたのでいずれCDか放送に乗せられると思うが、少々雑な部分もあったし、何よりもブラームス特有のコクのある音はなかった。よって、1番、2番とも終楽章は大変熱狂的に盛り上がったが、私個人的には、正直なところ全く感動しなかった。こないだのピアノ四重奏曲(シェーンベルク版)はよかったんだけどなぁ。
チョンは、ブラームスよりベートーヴェンのほうがいいのではないだろうか??
もっとも、チョン(コバケンも同様)の演奏会常連の方々は熱狂的なスタンディング・オベーションを送っていたから、私は少数派かもしれないl。