先週はサンクト・ペテルブルクフィルウィークだったが、今週はロイヤル・コンセルトヘボウ管ウィーク!
今日はその東京初日、前半がドヴォルザークの交響曲第8番、後半がメンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」。
今回のプログラムが発表された際、あまりの通俗名曲揃いに大変失望し、「こんなプログラムにS28000円も出せるか」と思って1枚しか買わなかったのだが、結局東京公演に全部行く自分が先週に続き情けない。
今日はP席、マエストロ・ヤンソンスの正面。この席だと、はっきりいってオケのバランスについてコメントする資格はない。
それにしても、ドボ8の最初のチェロの音!このオケの最大の特長は、ビロードのような手触りの弦楽器にある。その弦楽器の中でも、最もコンセルトヘボウらしいのがチェロの音だ。CDで聴いても、このオケのチェロははっきりそれとわかる音を出している。例えば、バーンスタインがこのオケを振ったマーラーの4番のCDがあるが、この曲の第一楽章のチェロはこのオケならではのものだ。
ヤンソンスの時代になって、オケの洗練度合はさらに増して、本当にビロードというか、シルクのような音色になった。木管の質も相当高まったし、金管が全然うるさくないのは先週のサンクト・ペテルブルクに通ずる。
ドボ8もイタリアも、フレーズの歌い方が非常にゆったりとしていて、テンポは遅めで細部の歌い方がとても耽美的というか、とことん味わう感じなのがとてもよい。イタリアでのホルンの素晴らしいこと!
最後のラ・ヴァルス、ヤンソンスに合っている曲かどうかは別として、このオケの繊細な弱音が聴けたのはうれしい。
アンコールはドヴォルザークのスラブ舞曲op.72-2と、J.シュトラウスⅡのポルカ・シュネル『ハンガリー万歳』 op.332 !
正直言って、アンコールにドヴォルザークとブラームスの舞曲やるのはやめてほしい。もう、相当飽きている。でも、明日のアンコールも見えたな。ブラームスのハンガリー舞曲1番と見た。