本日(21日)、ザルツブルク入りしました。
実は16日に日本を発ち、南仏にいたのですが、やはりアルプスをまたぐととたんに気温が下がりますね。
ザルツブルクは、夏の期間、オペラ、クラシックのコンサート、演劇の祭典であるザルツブルク音楽祭が開催される、オーストリアの都市であり、古くはモーツァルトが生まれた地、最近ではカラヤンが生まれた地として有名であります。
ここは、われわれクラオタにとっては聖地と言える場所であり、アニメおたくにおけるアキバに匹敵する場所なのです。R・シュトラウスが音楽祭の創設にかかわり、その後トスカニーニ、フルトヴェングラーといった巨匠がこの音楽祭で演奏し、1960年代からはカラヤンが重要な役割を果たしてきました。この音楽祭で演奏することは、音楽家にとっては大変な名誉なわけです。クラシックの世界でトップクラスの演奏家が、この地で数々の名演奏を繰り広げてきました。
私にとっても、すでに何回か訪れているとはいえ、やはり聖地には違いなく、この時期ここに来ると世界の楽壇のど真ん中にいることをいつも感じさせられます。
とはいえ、今年のザルツブルク音楽祭は、通からすると少々不作気味。この音楽祭、カラヤンが長きにわたって君臨していましたが、カラヤンの死後はジェラール・モルティエ、作曲家兼指揮者のルジツカ、そして現在の演出家ユルゲン・フリムと続いており、現在の監督のもとでの開催が一番地味な感じがします。
さて、今日(私にとっての初日)はヴェルディのオテロ。ムーティ/ウィーンフィル、Aleksandrs Antonenko,のオテロ、Maria Luigia Borsiのデズデモナ、Carlos Álvarezのヤーゴ。知っている歌手はカルロス・アルバレスのみだが、うーん。歌手の主役級3名(オテロ、デズデモナ、イヤーゴ)は小粒でした。それに対して、ムーティ/ウィーンフィルのドラマティックで雄弁なこと!完全に歌手を食っていました。ムーティは自分が主役になるべく、歌手は小粒に揃える傾向がありましたが、今回もそうなのかしら。
もう眠いのでコメントは終わりにします。