昨日、パトリシア・プティポンのリサイタルに行ってまいりました(東京オペラシティ)。

チラシの写真はマカロンヘアで幼く見えますが、実際はお子さんもいる素敵な大人の女性でした。


何はともあれ、クラシックでもこんなリサイタルは初めてです。

抜群の歌唱力を持ちながら、これだけのエンターテイナーであり、かつサービス精神にあふれた歌手は見たことがありません。

チャイムやパラソルなどの小道具を使って観客を飽きさせることなく、さらには日本語で歌詞の解説。そのうえ、日本人にしかわからないギャグ満載(いったい、誰が仕込んだのでしょうか?)

コープランドの歌曲を踊りながら歌っているときに、TシャツGパンの男性が乱入。おもちゃの鉄砲でピアニストが彼をズドーンと撃つと、「太陽にほえろ」の松田優作のマネで「なんじゃぁこりゃぁ」と言って倒れる始末(もっとも、このギャグを理解した人は会場にどのくらいいたか…)。

アブルケルの「ジュテーム」にいたっては、筒をメガホンのように持って歌いながら客席に降りてきて観客にジュテームを連発。その筒をぴろぴろと広げるとなんと徳永英明のポスター!「アイシテマース」で会場は爆笑でした。

プティポンはコロラトューラとして抜群の技術を持ちながら、それをあまり前面に出しません。自分の声を大事にしているのでしょうか。昨日もコロラトューラとしての技巧を駆使した曲は2、3曲(アンコールでは「ホフマン物語」のオランピアをうたってくれました!)。

インタビュー記事を読むとかなりの不思議ちゃんです。いまだに自分が歌手だと思っていないとか、。しかし驚くほどのサービス精神で、最後は「ありがとうございまーす」と観客に絶叫。気取りのない性格に、すっかりファンになってしまいました!