
長い休み、怠けた頭をオンにするがてら
先日のさとなおリレー塾 単発講師の
電通 岸 勇希さんのセミナーをまとめることにします。
今回まず驚いたのは博報堂の須田さんが1列目に
座っていたこと。
須田さんは「さとなおリレー塾」のレギュラー講師でもある。
私自身も出来る限り前で聴きたいと思い
2列目に着席、ちょうど須田さんの後ろの席だったのですが
かなり熱心にメモを取られていました。
それもそのはずで冒頭の岸さんの自己紹介を
兼ねた話で、最近の悩みは
「競合コンペで負けないこと」
だそうで、須田さんが1列目で聞いていることが
何よりも説得力のある逸話なのでありました。
さて本題に戻りましょう
岸さんの話は私自身聞くのは2回目
2010年にブログにも書いてました
今回は著書でもある
コミュニケーションデザインのお話
本自体は2008年に出版されたものですが
その当時、メディア部門に所属していた岸さんは
相当叩かれたそうです
しかし今や電通だけでなく広告自体が
コミュニケーションデザイン
を求められる時代になっています。
そんな過渡期である時代を
ピンチと捉えるか、チャンスと捉えるか
岸さん自身は可能性のある時代として
崩壊を嘆くくらいなら適応しようという
メッセージを投げかけてくれました。
コミュニケーションデザインを考える背景は
広告自体の役割の変化、つまり
広告=広く告げる
そんな「知らせることが限界」になったからです
要因は主に二つ
①情報過多、メディアの多様化
②伝わっても人が動かない
①に着目されがちですが岸さん自身は
②の方が広告が抱える課題として深く大きいのではないか
と考えているそうです。
それは「車離れ」といった
伝わっても動かない(消費しない)生活者
にどう向き合うか
現代の広告が機能不全となっているのは、本来
目的「売ること」
⇩
手段:「広く告げること」
この目的と手段の関係が逆転してしまっているのではないか
目的が「広告」となってしまう逆転現象が
企業全体で当たり前になっていること=病気
に陥ってると指摘しています。
カンヌ広告祭も今や「広告」という名の看板
を外しています。企業の課題解決に対して
その答えは「広告」である必要はなく
「コミュニケーションデザイン」によって
”人に伝える技術”から”人を動かす技術”が
求められているのです

コミュニケーションデザインを細分化すると
1.物理的アプローチ
2.心理的アプローチ
3.生理的アプローチ
の3つに分かれるそうです
今回の講義では3つまで話す時間はないので
もっとも重要とされる2の心理的アプローチのお話。
ちなみに1の物理的アプローチは
2015年のカンヌで受賞したHandsoffの事例から
3の生理的アプローチは性犯罪が後を絶たない
インドで青色LED(ライト?)を使用することで犯罪が減った事例
(人が青に見えると性欲が抑えられる効果があるそうです)
を参照下さいませ。
2の心理的アプローチですが
人を動かすためには
STORY=物語
が必要。伝わっても人が動かない背景には
商品やサービスの商品飽和・機能飽和が
挙げられますが今やどの企業が提供する商品も
その機能(USP=unique selling proposition)
に大きな差がない。つまり伝えるべきは
Function(機能)
⇩
emotion(感動)
となっているのです
P&Gの"Thank You Mom"キャンペーン
企業が母親を応援するというメッセージは
どの会社でも言えることができます。
企業姿勢として共感されるためには
企業が一方的にメリットを伝える「語り手」
ではなくユーザーと時代に向き合った「紡ぎ手」
であることが求められるのです。
企業が「紡ぎ手」であるべき事例として
岸さん自身が担当されている某車メーカーの話を
してくださいました
その話は文章にしてしまうとその素晴らしさは
伝わらないのでCMや動画の作品集に留めますね
完全にどの企業のどの車種かわかってしまいますが
この広告の舞台裏(提案書まで見せてくれました)が
もっとも熱く胸躍る時間となりました。
ボク自身AQUA SOCIAL FESがカンヌで受賞するのを
生で見たのですが、正直その理由はよく理解できませんでした。
しかしその提案の背景と経緯、そして今も続いているキャンペーン
であること、CSRではなくCPNであることに意味があると
岸さんはおっしゃっていました。

フローとして流れていってしまう広告=メッセージを
ストックできる新しい投資としての広告=ファクト
としてキャンペーンが社員に根付き、
企業に根付き、地域に根付いていく
そんな根付き=ストックが売り上げにしっかり貢献する
新しい広告費の使い方
が今に繋がっているとのことでした
長文になりましたがこの量でも
セミナーの充実度は半分も伝わらないかなと
思っています。それくらい胸に残る講義でした
岸さんありがとうございました。合わせて素敵な
機会を作ってくれた「さとなおリレー塾」、さとなおさんに
感謝してこのブログを締めたいと思います
読んでくださった方ありがとうございました。