こんにちは。
本日はThe Glass ClosetというLGBTの方のカミングアウトの本を紹介します。
皆さん、LGBTという言葉をご存じですか?
最近では、かなり表に出てくる言葉ですが下記の頭文字を取った言葉です。
・L レズ
・G ゲイ
・B バイ
・T トランスジェンダー
では、日本人の何人に一人がLGBTでしょうか?
実は、13人に一人の割合だと言われています。
結構多いかもと思われた方も多いかと思います。
そうです、30名1クラスであれば2人は少なくともLGBTの方が存在するということです。
もっと言うと、皆さんには親が2人います。その親は合わせて4人います。その親は合わせて8人います。
合わせて14名です。その中には1人いる計算になるのです。(実際にいるかは別問題です)
さて、本題である読書感想について書きます。
P.11 上級幹部は管理職に責任を持たせ、うわべだを飾るためだけにダイバーシティ政策を取り入れるのではなく、本当に受容するよう取り組まなければならない。
昨今ダイバーシティという言葉は一般用語になりつつあると感じますが
そもそもダイバーシティとは何か、何を実現できたらダイバーシティを体現している会社といえるのかというのは不透明だと思います。
LGBTの方がカミングアウトするためには、LGBTのリーダーの方も重要であり、ロールモデル的な存在が必要不可欠に感じました。
P.93 カミングアウトしても大丈夫だという確率が99%だと思っていても、最後の1%の結末が恐ろしい
私はストレートであるために、実体験を元に語ることは出来ませんが「カミングアウト」というのはかなりのエネルギーが必要だと感じます。
現に私の親友にゲイの方がいますが、カミングアウトする前は自ら命を絶つところまで考えたそうです。
また私の親友の彼氏は、まだ家族含めてなかなかカミングアウトできない現状があるそうです。
P.102 クローゼット状態(この本ではカミングアウトしていないことを示す)で生きる人生はニュートラルなものではない。二つの世界をまたぐ人生だ。たとえ熟練していても、あちらの世界からこちらの世界へ切り替えるたびに精神的なエネルギーは吸い取られる。
まさにその通りなのでしょう。
自分自身を隠すということのエネルギーと、どこかで自分は嘘をついているかのような感覚になるそうです。
これでは仕事もなかなか生産性が上がらず、せっかく良いものを持っていてもなかなか発揮できない現状があるのだと感じます。
少しも証拠を残せないと思い、ピリピリした生活を過ごすことがどれだけ大変か、我々はもっと認識を深めるべきです。
P.109 ばれるのではないかという恐怖は、同性愛を犯罪と定める国でゲイであることをオープンにしてはビジネスができないという思い込みから来ていた。
残念ながら、東南アジアやアフリカなどではいまだに同性愛が犯罪であるというものがあります。
LGBTは先天性であると言われているし、LGBTの方本人はただ純粋に生きているだけで犯罪となるのです。
また仕事をする上で、東南アジアやアフリカに取引のある会社の社員などはなおさらカミングアウトすることに恐怖を覚えるだろうと思います。
P.184 性的指向は、単なる性の問題ではない。人がどうやって、そして誰と暮らしを築いていくかということなのだ。
私はこの文章を読んで、カミングアウトしたい人もそうでない人も自分の人生に満足感を得られるような世の中にしたいと思いました。
単なる性の問題ではなく、一人の人間がどのように生き抜くかという問題であると捉え
我々はLGBTへの知見を深めることで、皆が個性を発揮できるような世の中にしたいです。
以上、読書感想でした。