皆さんこんにちは。

本日は、「金持ちよりも人持ちになる」をテーマに書き留めたいと思います。

 

先日、臨床心理学、産業・組織心理学で著名な宮城まり子先生の講演を拝聴しました。

その講演のテーマ副題は、「40歳代からのキャリア再設計」というもので、最近の中年期における企業人のキャリア相談に多いのは、以下のような内容なのだそうです。

 

『今まで組織の命令に従い、異動を繰り返し、多様な業務を経験しながら真面目に働いてきた。でも気が付けば、特にこれといった「得意、強み、専門性」も無いし、定年後にも「アピールできるもの」や「資格」はない。仕事人生も長くなることが予想されるが、自分はこれからどのようなキャリア形成をしていったら良いのだろうか。』

 

日本全体が成長段階にあった昭和の時代と比べ、現在求められているものは、「忠誠心」や「帰属意識」ではなく、環境変化に対応できる「新たな知識、スキル、発想力」であり、他者と差別化できる「レアさ」であるので、上記のような相談が寄せられるのも分かるような気がします。つまり、企業が求めているものは「前例踏襲」ではなく「イノベーション」であるわけですから。

 

 

そんな中で宮城先生は、「自律的キャリア開発」の大切さをお話ししてくださいました。具体的には、「シングルキャリア」から「パラレルキャリア」へのシフトであり、会社の名刺だけではなく、その人の個性や好奇心・ワクワク感を表すような2名目の名刺を作ることであると言われています。

 

名刺を2枚持つということに罪悪感を持つ方もおられるかもしれませんが、私はそうは思いません。

これだけ変化の激しい時代にあって、一つの企業の中で指示されたことだけを守り、また同質性の高い社員同士のお付き合いしかないとすれば、たとえ名前の知れた会社の名刺であったとしても、長い目で見れば本当に保証があるものなのか、私には疑問です。

本業を疎かにすることを助長するつもりはありませんが、社会に様々な役割を持ちながら活動・貢献をするからこそ、主軸となる本業を複眼的に見ることができるし、新しい価値を生み出す契機を掴めるのだろうと思います。

 

ハーミニア・イバーラは、「キャリアで本当の可能性を見出すのは、「行動」を通してである。なんでも走り出してみないとわからない。」と言っています。

宮城先生も、「学びほぐしをするに、遅すぎるということはない」と言われ、そして自分のキャリアを広げるためには、社内外の人脈を自ら作りにいくこと、そして信頼できる他者よりフィードバックを受けることを勧めてくださっています。

 

「人持ち」となり、たとえ小さなステップでも自分の成長への変化を楽しみながら歩みたいものです。

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

2023.6.2 #291

 

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