皆さんこんにちは。
本日は、 「『自分らしさを愛せますか』を読んで」というテーマで書き留めたいと思います。
『葉っぱのフレディ』で有名なレオ・ブスカーリア氏の著作で、原題は『Living, Loving & Learning』という表題の書籍を読みました。
キャリアの学びで大変お世話になった花田先生のリコメンド書籍でもあり、どんなキャリア論がちりばめられているかと思いながら読み進めていました。
ところが同書は、キャリア理論が記されているものではなく、「いかに私たちは人間らしく生きるか」ということが切々と書かれている本でした。
「愛とは、自分自身に戻るのをそっと導くこと」
これは、サン=テグジュペリの言葉ですが、生きることを他人の手に委ねていては自分の人生を送ることができません。自分自身を見失なわず、自分を損ねようとする圧力があれば、「自分であるために戦う」ことが大切、とブスカーリア氏は言っています。
持っているものには差があるかもしれません。
物理的に所有しているものも、また生来的に持っている能力も、自分の力ではどうすることも出来ない差を感じる現実もあるでしょう。
でも、「自分を生きる」という意味では、そんな差は関係ないのです。
たまたま時を同じくして、慶応大学の井出英策先生の講義を聞く機会があったのですが、ハンナ・アレントの『人間の条件』の中に、「生きること」と「死ぬこと」の解説がありました。
「生きること」=「人びとの間にある」
「死ぬこと」 =「人々の間にあることをやめる」
古代ローマ人の言葉だそうです。
人間は、生を与えられた個の「尊厳」を大切にするとともに、そのお互いの尊厳を大切にする者同士の「満たし合い」があって初めて成長できるのだと思います。
人を殺す武器を持って、偏狭な正義を語る指導者を制御できないような社会にあって、今一度、自分らしさをお互いに認め、与えられた「生」の意味を真摯に考え生活したいと思いました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
2022.4.23 #234
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