皆さんこんにちは。本日は、「パーソナリティ障害で考えること」をテーマに書き留めたいと思います。

 

ご存知の通りパーソナリティ障害とは、「思考・感情・行動などのパターンが平均から著しく逸脱し、社会生活や職業生活に支障を期待している状態のこと」をいいます。

 

この障害は、一般的に3つの群に分けられます。

 

  A群: 奇異な普通でない行動を示す群

  B群: 派手な突飛な行動をする群

  C群: 不安、恐怖に関連する行動を示す群

 

A群は、統合失調症をはじめとする疑いや孤独といった対人関係の不信感が色濃く現れる障害群になります。自ら社会との交わりを遮断するような行動が顕著です。

C群は、失敗や責任を恐れ、また過度に詳細なことに囚われ、自分の人生の主役感を簡単に放棄してしまうような障害群です。

 

このA群、C群だけ見れば、パーソナリティ障害というのは、社会適応できない人間の典型例のような印象を持つことが普通だと思います。

ただB群は、少々異なっています。

 

B群

・反社会性パーソナリティ障害:「他人の権利を無視する。そして侵害する様式」

・演技性パーソナリティ障害:「過度な情動性を示し、人の注意を引こうとする様式」

・自己愛性パーソナリティ障害:「誇大性や賞賛されたいという欲求、共感の欠如を示す様式」

・境界性パーソナリティ障害:「対人関係、自己像、及び感情の不安定と、著しい衝動性を示す様式」

 

B群の障害の特徴を簡単に言えば、「自分は正義、他人は悪。だから俺に従うのは当然。」という偏った勧善懲悪の世界を持っていることです。

オーストリアの女性精神分析家であったM・クラインは、B群の障害を持つ人間について、社会適応のための自己制御の代表である防衛機制を上手く活用できずに、自己中心に相手を振り回すタイプであることを述べています。またカーンバーグは、幼児期に母親との愛情関係を上手く作れずに、甘えること・甘えさせることができなくなったことが原因であると述べています。

 

 

社会生活の中で、明らかにパーソナリティ障害(B群)であると思われる人間を私も見てきましたが、年月を経過しても基本的に本人は変わらないし、まともに応対すると応対した人間が逆に病んでしまう事実も経験してきました。

 

 「発達障害は情緒の未分化、パーソナリティ障害は情緒の未成熟である。」という言葉を聞いたことがあります。未成熟であるから成熟するまで何とかしてあげたいというのは、親子のような関係は別として、私の経験を振り返れば、それに対する私の思考・行動は愚かなことであったかと今は感じています。虚しいことではありますが、まだ現在になって理解できたので良かったのかもしれません。

 

過剰な自己愛は、それこそパーソナリティ障害になってしまいますが、自分を捨てて他者に奉仕できるほど賢い人は稀で、他者との距離感を上手く保ちながらもっと自分を大切にしなければならないと、最近強く感じています。

仕事もプライベートも、そんな視点から考え直し、新しいスタートを切りたいと思っています。

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

2021.10.15 #207

 

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