金魚のフン -88ページ目

頭痛をともなう夢

はっきりとは覚えていない
ただ ながいながい夢をみて
朝起きるとズキズキといたむ

すごく愛されていたのに
遠くばかりをみて
大切なひとを傷つけた
うしなった日は戻らない

そんな夢 愛されていた夢
甘えすぎてこわれた日々

頭がズキズキきしむ
休むことをしらない
フル回転の頭は叫ぶ
なにも考えたくない

この胸のいたみも
つたう涙も
さまよう眼差しも

なにも考えたくない
なにも気付きたくない
きしむ頭が叫ぶのは
ただあなたの名前

それだけは
考えたくない

わたしというひと

だれかの前で なみだを流したことはありますか?

だれかの前で もうだめだってつぶやいたことは?


こんなにながく生きてきて
こんなに多くの出会いのなかで
わたしは通りすぎるだけのひと
流れのなかに身をおきもせず
眺めてはため息をつくだけのひと

ほら お望みどおり
ひとりぼっちのひと

満足ですか?

しあわせですか?

いつまでもこうして
ひとりぼっちのひと



たすけてが言えない

くるしいが言えない

こんなに不器用なわたしは

わらっちゃうぐらい

ひとりぼっちのひと

いないいないいない

おとこのひとが
料理をつくる姿がすき

おとこのひとが
自転車に乗る姿がすき

おとこのひとが
いばって話す姿がすき

おとこのひとが
タバコを吸う姿がすき

おとこのひとが
頭を掻きむしる姿がすき

おとこのひとが
大声でわらう姿がすき

あのひとをさがしてる
あのひとをかさねてる
あのひとをもとめてる

たしかめるように

あのひとはいない
あのひとはいない
あのひとはいない

わたしはわたしをきずつける
おとこのひとをみつめては
いないいないをくりかえす

いないいないをたしかめて
きずついたのはわたしだけ?
いないいないの眼差しで
きずついたのはあなただね

いないいないいない
あのころのせかいは

いないいないいない
あのころのわたしは

あのひとをさがさない
あのひとをかさねない
あのひとをもとめない