国語の授業をしていて、「シュール」という言葉を巡って

衝撃的な事実にぶつかりました!

 

「シュール」の辞書的な意味としてよく使われる「超現実的」の意味は

「たいへん普通」「すごくリアルである(写実的だ)」という意味だ

 

と、中学生が言うのです。

しかも、

「テレビで『それは普通だな』と言うタイミングで

『シュール』って言ってたよ」と言うから、

たいへん驚きました。

 

「シュール」って最近、お笑いの世界を中心に「ごく普通。大変あたりまえの状態。」

という意味で使っているらしいのです。

どうやら漫才でうまく笑いが取れず盛り上がらないタイミングで、

「普通の会話になっちゃったな」という意味で、

「シュールだな」と使うということなのです。

 

国語教師の私からすると、

その最初に誤用した人は「超現実的」の「超」の意味を

先程の中学生同様に「とても」と思い込んでしまったのだとわかります。それで、

「超現実的」は、「とてもあたりまえの」という意味に転じてしまったようです。

 

そこまで理解できるまでも時間を食いましたが、さらに、

結果として、それを

「中学校の教室で解説する」という困難な状況に陥りました。

 

なぜ、困難か。

まず、教師である私が、昔ながらの「現実からかけ離れた」という意味しか知らなかった。

そして、教室には、次の6種類の生徒がいました。

 

シュールという言葉を初めて聞いた生徒(12人)

シュールという言葉を聞いたことがあるが、意味はわからない生徒(8人)

シュールの「現実からかけ離れた」という意味しか知らない。(5人)

シュールの「ごく普通」という意味しか知らない。(3人)

シュールの両方の意味を知っている生徒。(1人)

お腹が痛くて、保健室に行けと言っても行かないと言い張る生徒。(1人)

 

そんな実態の中で、

「シュールな詩の中のシュールなところを読み味わおう。」なんていうめあてを

設定して授業を始めようとしたものだから、大変でした。

 

以下省略しますが、

とてつもなく良い授業になったことは間違いありません。

言語学者が授業参観していてほしかったな、という授業になりました。

たいへん国語的に国語の本質を感じとる授業になったと思います。

 

ピンチはチャンス。

 

臨機応変に授業を進めることができて、

「あ、シュールってさあ、、、」とつぶやいてくれた生徒に感謝、です。