この中途半端な時期に旅行に行く人は少ないだろう(しかもシドニー
経由ではなくメルボルン経由)と思っていたアテは外れて、飛行機は
超満員。空席に移動できる可能性もなく、10時間半+1時間半の
空路の覚悟を決める。
たかだか12万円で乗り継ぎ含めて6回も飛行機に乗れるというのも
どうかと思うが、ビジネスにupgradeするにはさらに50万円必要
なのもどうかと思う。
まあ、明日の夕方に目的地に着くまでは何もない旅、のはずだったが、
またしても入国でトラブルがあった(前にもあったと思うのだが・・)
ここのところ、日本の寿司の食べ納めとばかりに毎日寿司屋をハシゴ
していたのだが、最後に出発前に食べた成田の寿司がどうも怪しく、
腹の調子が良くない。
メルボルンで入国手続きをする時にはかなり危ない状況で、ちょっと
イライラしながら並んでいたのだが、今回は皆スムーズに入国できて
いたので、早いところ入国して荷物引き取ってトイレへ・・・などと
考えていたらパスポートを見ていたおねいさんがいきなり手を上げた。
そして、ちょいちょい、という感じでガタイのいいおじさんが私を
別の場所へ連れて行く。
・・・あれれれれ?何で俺だけ引っかかるんだ?と考えるが、
心当りはもちろんない。
相手の聞くことは、何処に行く?何しに行く?何を見に行く?の
繰り返し。何を見に行くかと聞かれても、特にアテがあるわけでは
ないが、「特にないと」は答えたらおそらくさらに複雑なことに
なってしまうだろうし、「漂いに来ました~ floating!」
なんて冗談が通じる雰囲気ではない。
具体的にどこに行くかと聞かれても、英語のツアーに申し込んでいる
だけだから、都市名以上の細かい場所は全く覚えてない。というか
相手が何を聞きたいのかが全くわからない。そのうちに、飛行機の
e-チケットを見せろと言われて、また同じ質問の繰り返し。
この前みた映画で、ソビエトから亡命しようとしてきた役人がCIA
に拷問を受けて、何度も何度も同じ質問したと思ったら突然ぶん
殴られて自白剤を打たれたのを思い出して、まさかそんなことは
ないだろうなwとか、職業にオフィスワーカーって書かないで
ビジネスマンwって書いちゃったのがまずかったのかなーと
いろいろ考えるがわからない。
食物の持込にYES書いたぐらいでこんなにならないし・・・と
いよいよ腹痛も限界に近くなったところで、自分用に作ってきた
excelファイルがあるのに気が付いた。これに全旅程の飛行機、宿、
ツアー情報、移動情報その他 to do が詳細に書いてある。
これを見せたら突然係官の態度が変わった。ふんふん、ここの
タマーリバーのクルーズはゴキゲンだぜーみたいな感じに突如
対応が変わり、すぐに無罪放免となった。今考えてもわからないが、
もしかすると、男の一人旅で、最近あちこちに渡航暦があるのが
怪しまれたのだろうか。いずれにしても気分の良いものではない。
あと10分拘束されてたら異臭騒ぎで強制送還されていたかも
しれないぞ、と思いつつなんとかトイレへ駆け込み、バゲージを
受け取り一安心。そのバゲージも申告の所で、持ち込んだ食物は
なんだと聞かれたので、マヨとドレッシングだと答えたら、空けて
中身を見せろといわれて、中に栗が入っているのがバレてしまった
時は冷や汗をかいた(種子の持込には容赦ないらしい)が、なんとか
ディスイズジャストジャパニーズスナックで押し通した。
そんなこんなで長旅でへとへとになりながらもホバートに到着。
タスマニアというと何か変わった島を想像していたが、普通の標高の
低い山々と海、そして思ったよりも発達している街並みで、少々
意外な感じがした。風が非常に強く、歩くのが大変だ。
空港の入り口でメルボルンに続いて2度目の犬チェック。おそらく
これは麻薬犬じゃなくて植物犬だと思う。まさか栗に吼えるんじゃと
ドキドキしたが無事にやり過ごし?て、市内に行くバスを探して
乗り込む。
今回宿泊するホテルはこの町で一番有名で大きいということだが、
着いてみるとごく普通のホテル。あまり評判が良くないと聞いて
いたが全然そんなことはなく、清潔だし、部屋に余計な飾りなどが
なくシンプルなのでむしろ私はそのほうが好きだ。
部屋がなかったのを何社も問い合わせてやっと確保した
1部屋なので、残念ながら部屋からの景色は良くない。
本当なら窓からこの景色が見えるのだが。
今回は、現地に付いてからツアー会社に確認をとったりバスチケット
を買ったりといろいろ残っているので、すべて片付けてから
街を散策。住宅地まで含めると非常に大きな都市のようだが、
ホバートの主要地域は1日歩けばほぼすべての場所を回れる。
用事を全部済ませたのが4時過ぎだが、8時過ぎても明るいはず
なので、とりあえず賑やかなところと海岸線は歩いて回る。
観光の拠点だが、ここには観光名所があるわけではないので、
人も多くなく、快適だ。治安もかなりよさそう。浮浪者も一人も
いないし、街はきれいだ。
6時を過ぎるとレストランがオープンするので、目星をつけていた
ホテル前の港のCRAIG なんたらというレストランへ入る。
中はいろいろな海賊船の部品や船などが飾られていて、ちょっと
変わった雰囲気だ。
注文したのはシーフードのチャウダーとシーフードグリル、
ライスと無料のサラダバー、コーク。
グリルはタコ、イカ、エビ、白身、ホタテが串焼きになっていて
シンプルで良い。もちろん味も悪くない。付いてきたマヨネーズと
スイートチリと思われるソースはひどくまずかったので、持参の
ドレッシングとマヨネーズで食べた。45$はかなり高いと思うが、
なぜかチップも不要だった(チップ分が戻ってきたので聞いてみた)
し、サービスも悪くなく、例によって毎度毎度のお約束で出入り口に
一番近い席に連れて行かれた事を除けば良いレストランだった。
外に出るともう夕暮れで、のんびりと港の近くを散歩する。
一箇所、ものすごい人だかりがあり、近づいてみると、立ち飲みの
バーだった。なぜかここだけが突然に空間がないほどの混み具合で
驚いた。陽気な彼らは、私がカメラを向けるとポーズを取って笑い
ながら話しかけてくる。オーストラリアの人たちはいつも陽気で気さくだ。
裏に回るとさらに混雑していて再び驚く。ビール1杯ぐらいだったら
私も大丈夫だろうから、移動の前に一度は行ってみようかと思う。
明日は毎週土曜日に開かれるマーケットを見て、午後は半日ツアーに
参加する予定。お腹の具合が治らないのと、まためまいが激しい
(どうやら乗り物酔い?)ので、今日はゆっくり眠ろう。
最後に、こちらの英語だが、やはり何を言っているかまるで
わからない。もともとネイティブ英語は聞こえていないが、さらに
癖が激しくて、あきらめに近い状況だ。
移動のバスの予約を取るのに、チケット販売所のおじさんが私に
ドゥーユーハブ パイン?パイン?と連発して、俺がパイナップル
持ってる訳ないだろう?それとも、俺の髪の毛がパインのヘタに
見えるのか?(と思うことはないが)などとまるで聞こえない
英語に閉口してしまった。後で考えればe を ai と発音する癖だと
思えば、「パイン」は「ペン」なのだった。予約番号を言うから
ペン持ってたら控えろ、と言っていたらしい。
妻に電話して指摘される情けなさだった。先が思いやられる。








