銅線窃盗被害者の哀れ |  ライター稼業オフレコトーク

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ここでは当時の面白かった話や貴重な情報、取材で思ったこと、
記事にできなかった裏話などを披露していきます。

 最近相次ぐ銅線の窃盗事件。これは他人事とは言えない。今夏、エアコンの室外機が銅の価格高騰を目的に盗まれ、多くの人が地獄のような暑さに苦しめられたという。かく言う私も窃盗被害に巻き込まれた一人だ。

 

 

 今から18年前の10月、沖縄の専門学校へ広報の仕事で移住することになった時のこと。当時も銅線窃盗が全国的に頻発しており、私が住むはずだった新築マンションが引っ越しまでに完成していなかったのである。理由は銅線窃盗での資材不足による建築工事の延期。

 それを知ったのは移住2週間前。いくら沖縄がのんびりしているとはいえ、もっと早く知らせて欲しかった。だが、知ったところで当時住んでいた東京のマンションは出ることが決まっていたし、沖縄での仕事もすぐに始めなければいけない状況だった。

 

 

 結局、現地で仮住まいしたのは6畳間の学校の用務員室。いつ完成するか分からないので、理事長の配慮でとりあえず住まわせてもらったのである。幸い暑い沖縄の学校にはシャワールームが設けてあるので風呂には困らなかったが…。

 それでも完成したマンションに住めたのは翌年の1月。4カ月も学校の用務員室に住むことになったのである。私は広報の先生のはずなのに、用務員室で暮らしていたため一部の学生からは用務員のおじさんと思われていたようだ。

 

 このように人はいつどのような形で被害に遭うか分からない。窃盗は個人の迷惑を顧みない自分勝手な悪の所業。自然災害にはない恨みも伴う。こういう輩は極刑に処して欲しいものだ。これは被害者が心底願うこと。

 

 

[編集後記]

 芸人のチュートリアルを見ると、年末に用務員室のテレビで一人寂しく膝を抱えて観ていたM-1を思い出してしまう。