若者に伝わらない死語と光景 |  ライター稼業オフレコトーク

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記事にできなかった裏話などを披露していきます。

 前回、平成生まれは『生あくび』を知らないという報告をした。それに続き、またしても死後になりつつある言葉を発見した。

 

 最近、ユーチューブ動画のシナリオ作成に携わっているのだが、『ナマ言ってんじゃない』というセリフを書いたところ、文言のチェック担当者から「略すとよく分からないので『生ぬるいことを言うな』に直しておきました」との連絡がきた。

 おいおい、それじゃ意味が全く違うものになってしまうではないか。『生意気を言う』と『生ぬるいことを言う』では正反対だから、マジで慌てて訂正の訂正をした。

 

 

 どうやらチェック担当者とやらは若い人らしいと推察できた。『ナマ言ってんじゃない』を知らないのだろう。そこで、『生あくび』同様に若者に聞いてみた。

 20歳と23歳の女子「意味わからない。聞いたことない」

 27歳の女子「聞いたことないけど、雰囲気的に生意気言うなってことじゃないんですか?」

 30歳のオタク男子「知ってる。漫画でよく出てくる言葉だから。普段使うことはないけど」

 

 やはり平成生まれは知らないんだ。こうしてどんどん知らず知らずのうちに言葉が消えていくんだなぁ。

 いつの間にか死語になり、昭和世代から平成世代に伝わらない言葉はもっとあるのだろう。

 

 伝わらないのは言葉だけではない。

 たまたま再放送されたアニメ『キャッツ・アイ』第一話を観る機会があった。一緒に観ていた20代のコが突然「あれ、なに?」と言ってきた。それは、瞳の買い物につき合わされた俊夫が、商品の入った持ち手のない紙袋を持たされているシーンだった。

 

 

 そういえば昭和のレジ袋は茶色の紙袋が当たり前だったことを思い出した。今はもうポリ製レジ袋が普通なので、平成生まれにとっては珍しい光景に映ったのだ。

 そこで紙袋のことを説明すると「不便そう~。横の広がりがないし、持ち手もないし。あんな物に入れてたなんて…」と唖然としていた。

 

 

 一方で、先の「ナマ言ってんじゃない」に違和感を持たなかった30歳のオタク男子も一緒にアニメを観ていたのだが、彼は「知ってる。漫画で見たことがある」と、またしても同じような答えをした。

 

 ここでひとつ分かったことがある。平成生まれの若者とは会話がかみ合わないことが多い。しかし、昔の漫画も読む平成オタク族となら合う部分もあるんだなと思った。

 

[編集後記]

 昔の漫画は名作が多い。それとともに懐かしい光景や根性をつけるという名のしごき、笑えるエッチなシーンなども満載していた。『こち亀』に至っては未来を予言しているから凄い!