長く占いの記事をリライトしてきた。占い師が占った「今月の運勢」を文字にする仕事だ。特別に感情移入することはなく、ただ淡々と客観的にライティングしてきた。
自分自身は占いに興味はない。嫌いとか信じないとかではなく、なるべく深入りしないようにしてきただけ。血液型占いや星座占いや動物占いでは、性格がすべて的中していた。当たり過ぎるのが怖くて、毎日の生活を占いに振り回されないようにしようと思っていたからだ。
それでも唯一信じるのはスピリチュアル系だ。一部では眉唾ものだと言われるが、心霊関係の仕事をやっている時に本物の霊能力者と何人も知り合い、その驚愕の能力を直に見せつけられたら信じざるを得ない。世の中には常識に当てはまらない出来事が多くあり、不思議な力を持った人が確実に存在するのだと思い知らされたものである。
普通の占い師と仕事をしていた時、その人もある悩みを抱えていた。しかし、解決策は自分の占いでもできなかった。そこで私に相談が来た。「本物の霊能力者で鑑定のできる人を紹介して欲しい」と。当時、私がそのような人とも仕事をしていたことを知っていたからだ。結果、その占い師は悩みがすべて解決し、紹介した霊能力者の信奉者になった。占い師でさえ一目置く存在なのである。
そんな霊能力者でさえ『高島易断』を利用する。普通の占い師が『高島易断』を見ながら占ってもなんとも思わないが、本物の霊能力者が利用しているのを見ると、凄い冊子なんだなと思ってしまう。
で、最近『四柱推命』の原稿を書く仕事をしたのだが……、名前は知っていたが内容は全く知らなかった。そこで、原稿を書く前に本やネットで調べているうちに、これも凄く的中していることに驚いた。特に人との相性が!
20年以上親しくしているAさんがいる。趣味や話が合うし、一緒にいて楽しく気が休まる存在だ。そこで『四柱推命』でAさんにとって相性の良い人を見ると、私だったのである。逆に私から見てもAさんは相性の良い人だった。だから、長く続くのかと思った。
良い人同士がつながるのは当然だと思うだろうが、そうでもないらしい。実は同じく20年以上つき合っているBさんという人がいるのだが、私にとってその人は苦労させられるバッドな相性であると出た。確かにたびたび利用されては面倒をかけられる。だが、Bさんにとって私との相性は良くも悪くもないのだ。Bさんにすれば、私は当たり障りのない無難な相手ということになるらしい。
AさんもBさんもピッタリ当たったので驚いた。『四柱推命』恐るべしと背筋が凍った。
ところがだ。私にとって超最悪な相手Cさんがいるのだが、お互いに良い悪いの相性に該当しなかったのだ。う~ん、分からん……。
だから占いは悩むのだよ。良いことが当たるのは嬉しいが悪いことが当たると胃が痛くなる。全く当たらない結果が出ると訳が分からなくなる。やはりこれからも客観的に接していこう。
[編集後記]
スピリチュアル系で唯一怖かった人がいる。相手の心が読めるのだ。本当にこんな人が存在するんだと驚き、読まれた時には二度目の取材は遠慮したいと思った。