昔のアニメ『妖怪人間ベム』の再放送をテレビで観た。懐かしいと思いながら観ていたところ、案の定セリフの一部にピー音が入った。テレビ局の自主規制による放送禁止用語があったからだ。
『ルパン三世』も過去に放送された初期の名作選がオンエアされるが、やはり所々にピー音が入るか無音になる。
一番多い対象が「キチガイ」で、二番目に多いのが「身体に関わる差別用語」。三番目が「乞食」かな。仕方ないと思いつつ、最近はピー音が出るたびに、「今のセリフは〇〇だな」と想像しながら、クイズ感覚で受け止めるようにしている。
再び話は『妖怪人間ベム』戻る。この時のシーンは、両親がいない貧しい子供の現況を評した言葉にピー音が入った。とっさに「みなしご」だと思った。これがダメだということは、『みなしごハッチ』は放送自体されないということか……。
で、実際の答えだが、残念ながら外れた。調べてみたところ正解は「貧乏長屋」だった。「貧乏」という言葉がダメなのかと思ったが、そうではないらしい。だったら「貧乏ゆすり」という言葉も使えなくなってしまうからだ。おそらく「貧乏長屋」自体がダメだったのだろう。だったら星飛雄馬が住んでいた家は、画面そのものにボカシが入ることになるってことか?
ピー音と言えば、バラエティの暴露話でもよく入る。「あの人があんなことをしていた」「この現場にあの人がいた」と誰かが暴露しても必ずピー音が入る。スタジオではどよめきが起こるが、視聴する側の我々は全く面白くない。「(ピーーー)さんが(ピーーー)さんと不倫してました」などと言われても、スタジオで盛り上がるぶん、こちらは逆に白けてしまう。暴露するなら本気でしてほしい。放送で流せないなら最初からやるなっつーの!
だからピー音は嫌いだ。かえって耳障り。
[編集後記]
古舘伊知郎氏が「バラエティではラーメン屋、報道ではラーメン店と言わなければならない」と言っていた。観る側はそんなに意識していないのだが……。