注射の腕前 |  ライター稼業オフレコトーク

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アイドル記者を皮切りに、心霊関連、医療関連、サプリ関連、
コスメ関連、学校関連、アダルト関連、体験取材など様々な
分野の取材執筆をしてきました。
ここでは当時の面白かった話や貴重な情報、取材で思ったこと、
記事にできなかった裏話などを披露していきます。

 注射が苦手だ。痛いのがイヤというのではなく、先端恐怖症のため鋭利なものが刺さる瞬間を見るのがイヤだからだ。その注射だが、打つ人によって技術レベルにかなりの差がある。

 

 以前、まだ注射の怖さを知らない幼児が、初めて注射を打つ場面を見たことがある。絶対、初体験の痛さに大泣きすると思われたのだが、看護師がプチっと針を刺しても平気な顔をしているのだ。しかも、刺された箇所と看護師の顔を交互に見ながら、「おばちゃん、何してんの?」的な顔をしている。全く痛くなかったのだ。

 

 やはり、ベテランほど上手いのだろう。不愛想なおばちゃん熟練看護師と若くて綺麗な新人看護師では、気持ちはどうしても後者に動くが、こと注射に関しては前者にしてもらうべきだ。

 

 は毎年2回健康診断の際に血を抜いているのだが、一度だけ准看護師に当たって酷い目に遭ったことがある。名札の肩書きを見てイヤな予感はしていたが、新人ぽくはない30代くらいだったので大丈夫だろうと思っていた。

 

 しかし、針を刺した瞬間いつもと違って痛かった。そして、その後も珍しく変色し、いつまでも痛みが残っていた。予防接種なら痛みが残ることはあるが、血液検査の注射で痛みが残ることはまずない。つまり、それほど下手くそだったということだ。

 看護師不足のため現役を引退したものの臨時に駆り出された有資格者だったのか、それとも元々不器用な人だったのか…。

 

 それ以来、准看護師や若い看護師が自分の担当になりそうな時は警戒するようになった。さすがに「あなたは下手くそみたいなのでイヤです」とは言えないので、複数の血抜き担当がいる場合は、適当な理由を付けて他の看護師に当たるよう画策している。

[編集後記]

 20代の知り合いは、「下手くそでも若くて可愛い看護師がいい」とほざいていた。若い男ほどこのような錯覚を起こすが、気持ちは分からないでもない。こんな時、男ってバカだなぁと思う。