戦慄の医療現場 ~その3・無資格者が麻酔注射を打つ |  ライター稼業オフレコトーク

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アイドル記者を皮切りに、心霊関連、医療関連、サプリ関連、
コスメ関連、学校関連、アダルト関連、体験取材など様々な
分野の取材執筆をしてきました。
ここでは当時の面白かった話や貴重な情報、取材で思ったこと、
記事にできなかった裏話などを披露していきます。

 以前、医療事務系の専門学校で会報誌を作っていた。そこでは多くの女学生達をインタビューしたものだ。5年近く携わっていたので、その間多くの学生達が医療の現場へと巣立つのを見送った。

 そんなある日のこと。携帯が鳴り、ダチから呼び出しがかかった。

「三人連れの女のコをナンパしたんだけど、人数が足りないから来てくれ」という応援要請だった。

 行ってみて驚いた。三人のうち一人は以前専門学校で取材したOGだったからだ。元関係者の立場として思わず説教をしてしまった。

「ナンパなんかされてんじゃないよ!」

 しかし、反撃された。

「そっちこそ、なんでのこのこ出てきたの」

 …返す言葉がなかった。

 

 だから…結局、みんなで遊んだ。もう彼女は卒業したんだからと自分に言い聞かせて。 しかし、私はそこである驚愕の事実を知ることになる。

 彼女は卒業後、小さな病院に就職し、医療事務員として真面目に働いていたという。1年間こつこつとハードな仕事と安い給料に耐えながら頑張っていた。しかし、そこを辞めて次に就職したところが凄かった。

 誰かしら名前を知っている某美容整形専門のクリニック。各地に分院があって包茎手術で有名な医院だ。彼女はそこに受付として再就職したのだが、そこは普通のクリニックとはかけ離れた世界だったという。もっともその分院だけが異常だったらしいのだが…。

 そもそもクリニックといっても保険が使えない美容整形の分野。病院であって病院ではないので、通常な医療ルールなんて存在しない。まぁ、それはいいとして…だが、ここはちょっと怖すぎる。なぜなら、本来彼女は受付等の事務作業しかできないのに、なんと麻酔の注射を打ったことがあるというのだ。資格もないのに!

 包茎手術は一人の執刀医によって簡単にできる。助手は要らない。麻酔を使うとすれば、手術前にポコチンに打つ時だけ。おそらく彼女が行ったのはその時なのだろう。

 また、院内の風紀も乱れまくっていた。患者がいない時などは、手術用のベッドで医師とSEXをしているのだという。しかも2P、3Pも珍しくないらしい。ということは、男性医師と女性事務員の二人がプライベートでこっそりやっているのではなく、その分院ぐるみ仲間内でオープンにやっているということだ。

 こんなクリニックに大事な包茎手術なんか任せられない。しかし、切実な悩みを抱えた男の子達は、何も知らずにポコチンを委ねていく…。

 ちなみの彼女は、このクリニックがお気に入りで辞めたくないそうだ。もともと好き者だったし、注射も打ってみたかったのだという。そして何よりも、まともな病院に比べて仕事が楽だし、給料も21歳にしては破格だからだ。

 彼女は言った。

「ナースルックのイメクラみたいなもんだよね。稼ぎは風俗嬢の方が多いかもしれないけど、仕事の内容量を考えるとこっちの方が得だけどね」

 そして、私に対してこうも言ってきた。

「私の学校と縁があった人だし、せっかく仲良くなったんだからホルモン注射を安く打ってあげようか?」と。

 ホルモンというのがよく分からないが、どうやらカリを強化する素材が入った注射らしい。その注射をカリの部分に3~4本打つことで強度が増し、多少太くなる上に早漏対策等にも役立つのだ。実際にダチがやったのだが、確かに早漏が改善されるなどその効果は抜群だったと聞いている。ただし、値段が張る。1本4万円くらいするらしいのだ。

 彼女はそれを“友人割引”でやってくれるという。情けないが、ちょっと心が動いた。でも、ある不安がよぎった。だから確認してみた。

「ひょっとして打つのは…?」

「もちろん私がやったげる」

 …断った。

[編集後記]

 その分院…今はどうなってるか知らないけどね…。もう何十年前の話だから。