戦慄の医療現場 ~その2・たかりと脅しをする医師~ |  ライター稼業オフレコトーク

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アイドル記者を皮切りに、心霊関連、医療関連、サプリ関連、
コスメ関連、学校関連、アダルト関連、体験取材など様々な
分野の取材執筆をしてきました。
ここでは当時の面白かった話や貴重な情報、取材で思ったこと、
記事にできなかった裏話などを披露していきます。

 ある雑誌で健康のページを受け持つことになり、解説を担当してもらう医師を探していた。しかし、その雑誌は芸能やアダルト色が強く、巻頭グラビアにはヌードがレギュラーとなっていた。しかも、そのヌードはお世辞にも上品とはいえないものだったので、どうしても二流誌のイメージが強かった。そのため、なかなか解説をOKしてくれる医師が見つからなかったのである。そして、ある人を通じてやっと引き受けてくれた医師がいたのだが、これがとんでもない奴だった。

 見るからに悪人面。初対面の打ち合わせの時、いきなり「知ってる店に行こう」と高級寿司店に連れていかれた。そして、バリバリ喰いまくられた挙句「当然勘定は持ってくれるよな」と言い、勝手に店を出て行ってしまった。フリーだった私は会社の経費で落とせるというわけでもないので、いやいや自腹を切るしかなかった。以後、何度となく料理店に連れて行かれてはたかられた。

 つまり、その医師は儲けているくせにドケチなのだ。自分が尊敬する医学博士の本を買ってこいと言われたこともある。二千円の本を出し惜しむくらいなら尊敬してないってことじゃないのか?

 自分の携帯を持っているくせに、わざわざ私のを私用電話として使う。病院で使う名刺まで作らされたことがある。それこそ病院の必要経費として落とせるはずなのにだ。「やれる女を用意しろ」と言われたこともあるが、それは適当にごまかして拒否した。

 しかし、そんなケチぶりよりも許せないことがある。それは医療行為だ。若い女性患者しか診ないのだ。しかもまともじゃない。必要ないのにやたらと裸にしたがる。そして、触りまくる。さらに、レントゲン撮影の時などは関係ないのに必ず立ち会っている。どれだけ多くの女性患者が自覚のないままセクハラ被害に遭っていたことか…。

 老人や男の患者に対しては、暇にもかかわらずいつまでも診察室に待たせ、診たとしても簡単にすますだけ。時には看護師に薬だけ用意させて診察さえしないこともある。

 

 もっと許せないのは女性を脅しているのではないかという噂を聞いた時だ。病院の近くに暴力団の事務所があるので、そこの幹部が患者として通院している。そのため幹部と面識があることを利用して、「俺にはバックがついてる」と言って脅しているらしいのだ。実際、私自身も「俺をなめるとどうなるか分かってるんだろうな」と、何回脅されたことか。

 典型的な悪人面でかなりの強面なので迫力満点。医師というより本格的な悪党。先に聞いた噂というのは、そういう態度で気の弱そうな女性患者を脅しているのではないかということだ。あくまでも噂なので確証はないのだが、奴ならやりかねないと思っている。あの顔で脅されたら気の弱い女性はびびるってもんだ。

 

 とにかく立場的に下の者や気の弱そうな人には徹底的に高圧的な態度に出てくる。そしてドケチでスケベで怠け診療…。本当にこのような悪徳医師が実在していることに驚いたし、こんな奴が都会のど真ん中で医師を名乗っているのかと思うと、通院している患者が哀れで仕方ない。

 

[編集後記]

 何年か後、悪事が告発されて医師免許を剝奪されたという話を聞いた。当然だろう。それにしても、こんな医師が存在するということが心底怖い。