東京から行ける近くて登りやすい高尾山。登山できる低山とは言うけれどもコースは多種多様で、5歳児でも行けるハイキングコースや初心者向けの登山コースなど様々な登山ルートがある。
私の家からは京王線の高尾山口まで1時間で行けるので、気分転換の軽登山をしにちょくちょく登っている。ケーブルカーを使ったハイキングコースではなく、ちゃんとした登山コースをだ。
しかし、ここでは行くたびに不運に見舞われる。大切なプレミアムカードを紛失したり、駅の階段でから足を踏み肉離れを起こしたり、登山を終えて電車に座って帰ったとき降車のホームに降りた途端に膝が痛くなった。陣馬山から高尾山への15・3キロの縦走コースに挑んだときも高尾山へ向かい始めた途端に足を痛めた。
今まで富士登山を始め日本百名山と言われる山に登ったことがあるので、高尾山のような低山で何度も心身の苦痛に襲われるのが不思議でならなかった。ましてや、登山前に起きる痛みや下山後の数時間後に発症する痛みや大切なカード紛失など直接性のないアクシデントだと、まるで高尾山に呪われているのかとさえ思えてしまう。
いったいこれはどういうことなんだ? 納得がいかないので調べてみた。すると、良くないことが起こるのは天狗がいるからだと、詳しい人に教えられた。高尾山は天狗の里だから仕方がないと……。
みんな何らかのいたずらをされるそうである。帰宅したらポケットやカバンから石ころが出てきたとか。それらのいたずらは受け入れるしかないのだという。高尾山経験者の方々、身に覚えはない? 些細なことだといたずらと気づかないか。
天狗と仲良くしたいとか、力を貸してくださいという気持ちでいたら助けてくれるらしい。そういえば、私は高尾山=天狗ということを全く意識していなかった。天狗は好き嫌いがあるという。私は天狗を無視したことで好かれておらず、そのために毎回いたずらをされているらしい。
逆に、好かれれば神通力を貸してくれるそうだ。相当に強い神通力なので、せっかく良い所に行っているのにパワーをもらわないと損だという。仲良くできたらいっぱいパワーをもらえ、力強い味方になってくれるみたいだ。それでも多少のいたずらはされるので覚悟は必要とのこと。
次回、高尾山に登るときは、薬王院で「天狗様の神通力で開運してください」と祈念しようと思う。果たして平穏に帰還できるであろうか?
天狗は実在するといい、実際に目撃した人によると、鷹の目をもっと怖くした感じで、絶対に勝てないと思ったそうだ。
[編集後記]
義経はマジで鞍馬天狗から修行を受けている……。



