肩鎖関節脱臼 けんさかんせつ脱臼の治療について

 

簡単に申しますと 鎖骨の骨が上に上がってしまう病態です。

 

本来、鎖骨は靭帯に支えられ跳ね上がることはありませんが、

転倒やスポーツで肩をぶつけた後に靭帯が切れてしまい鎖骨が跳ね上がり、

肩の上部に変形を起こして来院をされます。

 

鑑別としては、鎖骨遠位端骨折が挙げられます

 

通常の肩関節脱臼は、上腕骨(腕の骨)が外れるのですが、

肩鎖脱臼は上腕骨は異常がなく、鎖骨が跳ね上がる病態になります。

 

Rockwood分類で治療方針を決めますが、

患者さんの置かれている状況を最大限尊重して治療をいたします。

 

 

type1  type2は保存治療と考えます。

type3 は保存治療、手術治療どちらでも可能と考えます。

type4 以上は手術を勧められることが多いです。

 

 

ただし、患者様の状況によって異なります。

 

①交通事故の被害者の患者さん

②スポーツ外傷の患者さん

③飲酒での転倒

④仕事中の転倒

⑤普通の学生さん、普通の社会人の人の転倒

 

大きく分けると5つに分けられると思います。

①と④は手術になることが多いです。(腱板損傷然り)

 

まず、労災事故、交通事故の場合は仕事復帰や元通りにしっかり直してほしいという希望を持っていらっしゃいます。

保存治療でtype3や4で経過を見ていくことは当然可能ですが、経過で疼痛が取り切れない場合には後日手術となる場合があり、その場合半年後に手術となると仕事への復帰が遅くなってしまうことも挙げられます。

 

②に関しては、ハイレベルアスリートの中でも 投球が関係するスポーツの場合には手術をする可能性があります。

また、ラグビーやアメフト、柔道ではtype3とtype4でも経過を見ていって疼痛が取れたらすぐに復帰したい患者さんもおられるので、まずは保存治療も選択肢の一つと考えます 柔道の吊り手は手術が必要かもしれません。

 

③に関してはサラリーマンの方でお酒によって転倒して来院される場合が多いです。

比較的type2とtype3が多いです。多くの患者さんは保存治療となることが多いです。

(入院手術となると仕事を休むことになり奥様に怒られるというのもあるのかもしれません。)

type4に関しては、患者さんの置かれている仕事環境次第かなと思っています。

焦らず結論を出さないで後日痛みが出ても再建手術は可能ですのでご安心ください。もちろん手術は急性期に行なった方が術者としては楽なのですが。

 

分類だけで手術するかどうかを決めるのではなく、患者さんの置かれた環境をよく考え治療していきたいと考えています。

 

 

 

 

 

AC separation